*藤袴 -thoroughwort-*
☆次回イベント予定☆ ★2017.8.20.SCC関西23 ふじおりさくら(ゴーストハント)★
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皆様、あけましておめでとうございます!
年末年始と大雪に見舞われている地域もあるようですが、いかがお過ごしでしょうか?
新幹線も延着している様で、帰省中の皆様はどうぞお気を付け下さいませ。
朽葉の住んでいる地域は、まったくもって雪とは無縁で雪だるまができるくらいに雪が積もったのは生まれてこの方2回くらいという……
なので雪掻きなんてものをした事すらありません。
しかし北国の皆様のついったーなんかを覗いてみますと、朝起きて会社や学校に行く前に雪掻きを……なんて呟きがあったりして、もすごく大変だなと知らないながらに思う次第であります。
いや、まあ実体験した事がないんで、お前に何が分かる!と言われてしまえばそれまでなんですが^^;
でも朝に仕事前に家から出るなんて、私には無理!
どうか風邪など召されませんようお気を付け下さいませ。
さて、話は変わりますが、オフ活動を初めて丸1年強が経ちました。
プチオンリーに初まり、昨年秋のオンリーなどに参加させて頂き、嬉しい事に本を手にして下さる皆様や、素敵なサイトマスター様とお知り合いになる機会を得る事ができました。
うちの出す本が特殊な所為か、はたまた辺境の所為かは分かりませんが、妙な嫌がらせとかお叱りを受ける事もなく、活動をさせて頂いております。
特に某リンさんファンの皆様におかれましては、大変懐の深い方が多いらしく、あれほどまでに不憫な仕上がりをしているにも関わらず、一切のお叱りがございませんでした。
と言いますか、次はあるんですか?と聞かれる始末……私がサイトで「無理と思ったら黙って去って!」と言ってるからかもしれませんが(笑)
それでも、とっても幸せな事だと思います。
しかしながら、一応ナル麻衣サイト。
次こそはナル麻衣本を!と意気込みたいのですが、何やら既に雲行きが怪しい。
調査物を書くとナル麻衣色が出ないorz
ナルも麻衣も「仕事」に対しては手を抜いてくれないので、どうしたものかと毎回悩ましい限りです。
こちらも幸せな悩みですよね。
昨年、一部の作品において「自粛」という処置がなされた事を、皆様もきっとご存知でしょう。
私の友人たちにも沢山のファンがおり、皆とても悲しんでおりました。
私自身、実は読んだ事のない作品なのですが、それでも憤りを感じずにはいられませんでした。
こうも続きますと、作り手さんの心が折れてしまわないかがとても心配でなりません。
もしもGHや鋼でなされたら、自分はどう思うだろう?と考えてみました。
怒ると思います。悔しいと思います。でも1番は悲しいと思います。
渦中の皆様が必死に創作されたものが、日の目を見られる時を、また皆様が笑顔で語り合える日が、逸早く訪れる事を願う次第であります。
私たちが書いているものは二次作ですから、制限は必ずあります。
守らなければならないボーダーラインを絶対に超えぬよう、心に置いてこれからも創作を続けて行きたいと思います。
なんだかとっても真面目な日記に………一年の始まりだから良いか(笑)
今年も皆様にナル麻衣とロイエドとコンユなお話を、なるべく多くお届けできるように頑張りたい所存であります!(特にサイト連載物更新!!)
オフにおきましては、6日のインテにてお逢いできます事を楽しみにしております。
本年も藤袴とふじおりさくらをどうぞよろしくお願い致します♪
【お題配布元:VOID 様】URL : http://theme.milt.nobody.jp/index.html
「泣くな千鶴」
吐息のような声が千鶴の人耳を打つ。
舞い散る桜の花びらの下、白無垢に身を包んだ花嫁が静かに佇む。
つい先ほど祝言をあげたばかりだというのに、夫となる男は少し悲しそうな瞳で己の花嫁を見つめていた。
「泣くな千鶴」
繰り返される優しい声音に、懸命に息を整えようとする花嫁。
しかし、溢れ出た雫は視界を覆いつくし、彼の人がどんな表情をしているのかさえ分からない。
花嫁の頬に添えられた大きな手が、宥めるように動く。
その温もりに、その優しさに、千鶴はようやく真っ直ぐに前を見た。
「千鶴」
緩やかに細められた目が、深い愛情を伝える。
赤くなった目元を撫で身を屈めた土方は、そっと口付けを落とす。
「千鶴」
「……はい」
普段は気丈な千鶴の声が、震えている。
「すまん」
「いえ」
土方に言えるのは、その一言しかない。
握り締められた掌を、小さな千鶴の両の手が包み込む。
「わたし、雪村千鶴は………夫、土方歳三と出逢えて、しあわせです」
心からの言葉に、土方の方が揺れる。
「あいし、あい……される、ことが……で、きて………ほん…とうに、しあわせです」
涙を耐えられたのは、ほんの僅かな時だけであった。
切れ切れになりながらも、後悔などしていないと想いの丈を千鶴は伝える。
どうか最期までお傍に……。
声にすることのできなかった想いを、過たずに汲み取った土方は、ただ目の前の温もりを強く抱き締めた。
遠くない未来、自分は逝く。
愛した者を残し、愛した記憶を残し、愛した心を残し。
悔いが無いとは言えない。
ずっと共に居たかった。
もっと色んな事をしてやりたかった。
そしてずっと笑顔でいさせてやりたかった。
しかし、何度考えても、あの時これ以外の選択は有り得なかった。
新選組副長 土方歳三。
鬼と呼ばれし男の歩んだ道に、一切の後悔は無し。
「あぅー」
小さな手を伸ばしスカートの裾を掴み何かを訴える声に応える声が聞こえる。
「何? どうしたの?」
「あやこぉあのねぇ、えほんよんでー」
「私、今いそがしいからぼーずに頼んでちょうだい」
可愛いお願いだが綾子は料理の真っ最中なので手が離せない。
代わりに暇を持て余している滝川に話を振る。
素直な少女は「はーい」と良い子のお返事をしてトコトコと滝川の元へ向かい、その膝にしがみつくようにしてお願いする。
「ぼーしゃん、えほんよんで(にこぉ)」
「いいぞー、お兄ちゃんが読んでやろーなー」
でれっとした表情で笑み崩れた滝川は自分の膝の上に麻衣を乗せ絵本を広げると、ゆっくりとした口調で読み聞かせ始めた。
「むかーしむかし、あるところにおじいさんとおばあさんが住んでいました。おじいさんは山へ芝かりに、おばあさんは川へ洗濯に行きました」
その微笑ましい光景に頬を緩めたのはジョン。
しかし側で羨ましそうに麻衣を見つめる真砂子に気付いた彼は優しく微笑んだ。
「ボクらもタキガワさんとこにいきましょか?」
「.....」
「ボクもいっしょにいきたいです」
「ほならみんなでききにいきまひょう」
プライドの高い真砂子だがジョンの裏表の無い笑顔にコクンと小さく頷いた。
そんな真砂子を可愛いなぁーと見つめるのは安原。
ちゃっかりと真砂子の右手を掴んで一緒に滝川の元に向かう。
なんとも微笑ましい.....
確かに非常に微笑ましい光景ではある。
あるのだが、その光景に頭を抱える男がここに一人。
なぜ?
それは彼らが調査中に起こった事故が原因だ。
詳しい説明は省くが前回の調査に出逢った神の気紛れによってその調査に参加していた全員(つまり所長であるナルは勿論、リン、麻衣、安原、例によって協力者として参加していた滝川、綾子、真砂子、ジョンの8人)の年齢が15歳若返ってしまったのである。
滝川やリンは神に元に戻してくれと頼んではみた。
が、神は10日で元に戻るとだけ告げると笑って去って行ったのである。
楽観主義な滝川は戻るんならその期間を楽しもうと意識を切り替え、今の状態を存分に満喫しているが、根が真面目なリンはそうは行かない。
今だって滝川(10歳)の膝に乗っている麻衣(2歳)の構図も脳内で元の年齢に置き換えてしまい止めた方が良いのではと考えるが、そうすれば確実に今の麻衣に泣かれるであろう事も判っており困惑に困惑を重ねているのである。
「リン、そんなとこに突っ立て暇してるんなら手伝って」
そんなリンをバッサリ切って捨てた男前な綾子(9歳)は布巾を投げつける。
突然の事に反応できなかったリンは、それを顔面で受け止めた。
随分な勢いだったため痛みで「うっ」と呻き声を上げたが大人しくテーブルを拭く。
「はぁっ」
若返っても変わらない大きな溜め息を吐いたリンをソファーで本を読んでいたナルが見た。
そして呟かれた一言がリンにトドメを刺した。
「リン.....ジジくさい」
こどもの日☆記念(5月5日〜15日まで)の限定拍手御礼でしたv
こんな事になったら大変だろうなぁと思いつつ楽しんで書きました(笑)
ちなみに 麻衣=2歳 ナル=3歳 リン=13歳 ぼーさん=10歳
綾子=9歳 真砂子=2歳 安原=3歳 ジョン=5歳 の設定です
ちょっとパラレル設定でお送りします(笑)
悪霊の世界に突如未来からやってきた女性! 彼女は一体!?
「ぎゃぁぁぁぁぁっ!!!」と言う盛大な悲鳴と共に事務所に人が落ちて来た。
その場に居合わせた者は皆、多少の事には動じないがこれには本気で驚いた。
否、だってそれは驚くだろう。何も無い空間から突如人が落ちて来たら。
「うぅ.....痛い」
床にぶつけたのであろう額を抑えつつ身体を起こしたその人は二十代中頃の小柄な女性。
実体があるようなので幽霊という訳ではないだろう。
が、果たして彼女は一体誰なのか?
全員が何と声を掛けたものか悩んでる内に、一人の勇者がトコトコと歩み寄った。
「おねーちゃんだいじょうぶ?」
小首を傾げて横から覗き込むのは5歳になってしまった麻衣。
その超絶なまでの愛くるしさにどうやら彼女はノックアウトされたようだ。
なぜなら麻衣のその顔を見た瞬間に「きゃー、可愛いーー!!」っと麻衣を抱き締めたのだ。
麻衣を抱き締めたまま頬ずりして話さない女性に唖然としていた一同だが「はっ!」と気付くと当初の疑問を解消すべくぽりぽりと頬を掻きながら滝川が代表して訊ねた。
「なぁ、ちょいと訊ねたいんだが」
「へ? うっわぁ〜、ぼーさんだぁーーーーー!!! しかも若い!!」
ぱちくりと瞳を大きく瞬かせた女性は「え”っ!?」と驚く滝川を他所に思いっきり抱き着いた。
「ち、ちょっと!」と慌てる滝川に構わず腕や胸板をベタベタと遠慮なしに触る女性。
「えっと.........取りあえずアンタ、名前は?」
初対面の女性に触られまくった為か、やや疲れた声で訊ねる滝川。
彼女はようやく自分の状況に気付いたようでキョロキョロと事務所の中を見渡した。
そしてその場に居た人間の顔をじっくりと眺めたあと素晴らしい笑顔を浮かべた。
「あ、りんです。こんにちは〜♪」
「「「「「「「..........」」」」」」」
滝川の問いに返った名前に、全員が動きを止め彼女を見つめ、資料室の主を見る。
全員の「知り合いか?」と問う視線にぶんぶんと左右に首を振り否定する林。
それを見た一同は再び女性へと顔を戻す。
しかし彼女はにこにことした笑みを絶やす事なく見返してくる。
「何か?」
なんだかイギリスの某女性に通ずるものを感じさせる微笑みだ。
それがその場に居た全員の共通認識であった。
「えっと...りん、さんはどーやってココに?」
「さぁ? 気付いたらココに居たんで」
今度は某調査員の少女を彷彿とさせる言葉に全員が黙り込んだ。
女性の腕の中の麻衣(5歳児)だけが変わらずにこにこと笑っている。
「取りあえずソファーにお座りになりませんか?」
「それがよろしおす。最近は温かい日が多いゆーても床は冷たいですよってから」
眼鏡の光る越後屋と慈愛の溢れる神父さま...
異なる2種類の微笑みで彼女を促したのち全員がソファーへと座った。
そして綾子が淹れた紅茶を飲み落着いた所で今まで一言も口を開いていなかったナルが訊ねる。
「それで、貴女はどちらから来られたのでしょうか?」
「えーっと信じてもらえるとは思えないんだけど、多分未来から」
「「「「「「「.......」」」」」」」
あっさりサックリと告げられた内容に一同黙り込む。
ナルに至っては眉間に大きく皺を寄せているが、瞳の奥は興味を示しているようだ。
「多分というのは?」
「だって私がここは過去って思ってても、それが事実かの確証はされてないでしょ?」
彼女の応えはナルを満足させたらしい。
「確かに」と呟いたのちその女性を見つめたまま何やら思案している。
初対面の女性ならナルに見つめられれば頬を染めそうなものだが、彼女は平然とナルの顔を見ている。
「では貴女が未来の人だと証明できるようなものはありますか?」
「う〜ん...写真とかあれば一番良いんだろうけど持ち歩いてないしなぁ」
パタパタと服のポケットを探るが何も出て来ず女性は「むー」と唸る。
無いものは(非常に残念だが)仕方が無いと諦めたナルは、貴重な現象の生き承認かもしれない女性に向かって訊ねた。
「いくつか質問しても?」
「はーい、どうぞ」
「未来というのは何年先でしょう?」
「んーっと10年くらい?」
「そう判断した根拠は?」
「この中に未来で知ってる人が居るんでその人の見た目年齢で」
「....ではその人について貴女が知ってる事を話して下さい」
「何でも良いの?」
「構いません」
「えーっとじゃぁ、ぼーさんはミュージシャンで綾子は樹の巫女、真砂子は霊媒でジョンが神父様」
「それは少し調べれば判るでしょう。他には?」
「安原さんは少年で眼鏡キランな越後屋さんだけど、実は妹と真砂子には勝てない優しいお兄ちゃん。ナルはゴーストハンターで無愛想でナルシストな新進気鋭のデイヴィス博士。三度の飯より本が好きだけど、同じくらい麻衣の淹れた紅茶が好き。あ、確かぼーさんは腰痛に悩まされてる時期で「俺ももう歳かなぁ」って呟いたら、それを哀れに思った梅吉くんがマッサージしてくれてるんだよね。あとリンさんはメカニックで日課は毎朝のスズメさんへの餌やり。日々の癒しはそれだけっていう超寂しい生活を送ってて、主婦に混じってタイムセールスに突撃したり、もやし買い占めたりしてる頃だよね」
包み隠す事なく語られる(一部の)秘められた生活に何とも言えない表情を浮かべる者が多い。
否、某不憫な方のみ「なぜそれを!?」という顔をしている......
まさか誰にも知られてないとでも思っていたのだろうか?
いやそんな事よりもこの女性はどうやらここのメンバー全員と未来で面識があるようだ。
流石に調べただけで愛猫とのエピソードやスズメさんとの生活は出て来ないだろう。
そう判断したらしいナルは次々と質問を重ねて行った。
「.......で、気付いたらここに居たと?」
「うんうん、大体そんな感じ」
「今までにこのような経験をした事は」
「人生初のタイムスリップだともさ」
「そうですか。では何故ここに来たのかは判りますか?」
ナルの質問に「さぁ?」と首を傾けた女性だったが不意に笑みを深くした。
聞き耳を立てていた全員がその笑顔に「?」マークを浮かべた時その爆弾は投下さらた。
「でもしいて言うなら旦那が居るんで引張られたのかもしんない」
「...............だんな?」
ぼそっと聞き返したのは滝川。その声は意外に良く響き、彼女の耳にも入ってしまった。
にこっと笑う女性と目が合ってしまい滝川はやや引き攣った笑みを返す。
「ち、ちなみに誰とか聞いても?」と恐る恐る訊ねる滝川に彼女は「誰だと思う〜?」と質問で返す。
(最初に抱き着いたくらいだし、旦那ってぼーずかしら?)
(でも彼女 “りん” って名乗りましたよね? それが名字だとしたら...)
滝川の背後でボソボソと綾子や少年が女性の旦那予想を立てていた時、彼女は何やら気付いたようで「あれ?」と
声を上げると指を折りながら何かを数えている。
「今、19XX年だったよね? だったらもう出逢ってるハズなんだけどな....」
話し声が一瞬だけピタっと止んだ。
(え、って事は彼女の “だんな” さんは彼女を知ってるのに知らない人を装ってるって事ですか?)
(誰よその最低男まっしぐらな “だんな” )
再び交わされるボソボソとした少年と綾子の会話。ただし内容は決行辛辣。
「で、一体誰なの、その甲斐性なさそうな旦那って?」
腕を組んで背後にどんっと効果音が付きそうな険しい表情で訊ねる綾子。
その姿に一部の男性陣が怯むが彼女は微笑んだまま答える。
「うーん? ぼーさんじゃ無いよ〜」
彼女の答えに滝川はこっそりと胸を撫で下ろした事は秘密だ。
そしてチラリと向けられた彼女の視線の先に居る人物に自然と皆の視線が集まる。
「!? わ、私じゃありませんよ!!」
8対の瞳を向けられた男は狼狽えブンブンと首を振る。
しかしその言葉に向けられる疑いの眼差しに彼は決心したように女性に向き直る。
「コホン。そ、その...申し訳ありませんが私は貴女を存じ上げません」
「そんな!! 酷い.......私との事は...遊びだったんですね?」
「なっ! そうは言われても知らないのですから...」
「私だけを愛して下さるというから....だから私は彼方に」
キッパリとしたリンの言葉に女性は口元を覆いながら泣き崩れる。
嗚咽を零しながら訴えられた内容に、特に女性陣からの針のような視線がリンに向けられる。
「ちょっとリン、アンタ本当に知らないの?」
「ですから最初から存じ上げないと言っているじゃぁありませんか!!」
「じゃぁ彼女が嘘を言っているとでも?」
「判りかねます」
綾子と林の言い合いは平行線を辿り本人である女性をそっちのけでエスカレートしていっている。
顔を伏せ肩を振るわせている女性に滝川がソファーの前に屈み込んで慰めようと話し掛ける。
「えぇっと、あんま気を落とさ....」
「ふ....ふっ.....も、もうダメ....あは、ははは.....」
がその言葉を途中で止切らせた。
何故? だって彼女は肩を振るわせ涙を浮かべつつ笑っていたのだから。
「失礼しました」
「いえとっても楽しかったです、りんさん。 あ、コレ頂き物なんですがお饅頭をどうぞ」
「わぁい、遠慮なく頂きますね安原さん」
「.......ちょっと待て」
「「なんですか?」」
一頻り笑い終わった女性と安原が何て事ないように会話を再開させた事に滝川はまさかと口を挟む。
返って来たユニゾンと越後屋の微笑みを携えた安原とキョトンとした女性の表情に天を仰いだ。
「この女の敵っ!!!!」
まだ続いていたらしい綾子とリンの攻防は盛大な罵声で幕を閉じた。
「ぼーさん、クッキーたべたーい」
「......麻衣? よしよしちょっと待ってろ。昨日買ってきたのがあったはずだ」
殺伐とした空気に気を取られてやや反応が遅れてしまったものの、唐突な愛娘のお強請りに自称パパは、デレデレの顔で給湯室へクッキーを取りに行った。
「あのね、ぼーさんのクッキーおいしいんだよー。おねーちゃんにもあげるねー」
「わーいありがとう。嬉しいなぁ」
にこにこにこと微笑みあう二人。
しかし女性は突如はっとした様にキョロキョロと周囲を見回した。
そして抱き締めていた麻衣をソファーに降ろすと徐に立ち上がった。
「姫と王子が泣いてるみたいなんで私帰りますねー。楽しかったです、皆さんありがとう」
「「「「「「「は?」」」」」」」
にこっと微笑んだ女性は、呆気に取られた一同を顧みる事無く事務所から消え去った。
もちろんリンは壁に向かって「そ、そんなハズは」などとブツブツ呟いていたので気付きはしなかったが。
そんな中、麻衣だけが「おねーちゃん、ばいばーい」と可愛く手を振っていた。
「で、彼女は一体なんだったんだ?」
滝川のその問いに答えられるものは幸か不幸か誰も居なかった。
某企画へ捧げました<告白>ネタを♪
ロイ→エド、エド→ロイ、の5編です^^
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ロイ→エド
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「君に出逢えたこと」それが私の人生で一番最良なこと
「君の瞳に私が映ること」それが私の人生で一番嬉しいこと
そして「君が隣りに居てくれること」それが私の人生で一番幸福なことだ
鋼の........いや、エドワード
私と生涯を共に歩んでくれないか?
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どうした?
そんな縮こまっていては益々身長が伸びないぞ?
ほらそうやって真っ直ぐに背筋を伸ばしていたまえ
それでこそ私の鋼のだ
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はがねのー。
はーがーねーのー。
はがねのー?
あぁやっと私を見てくれたね。
そこは寒いだろう? ほら、こっちに来なさい。
こらこら暴れるんじゃない、落としてしまうじゃないか。
煩いなんて酷いな、こんなにも君を愛してる私に向かって。
照れてるのかい?
顔が赤いよ。
まったくそんな瞳で睨まれたらキスしたくなるじゃないか。
判ってるよ、降参だ。
ん?
もちろん君が起きるまでちゃんと隣りに居るよ。
あぁ、おやすみエドワード良い夢を。
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エド→ロイ
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なぁ、ちょっと良いか?
あのさ.............えっと、その...............
聞き流してくれていいんだけどさ、俺アンタの事好きみたい。
いやほら、俺ガキだし男だし口悪いし甘えるとかもできないし可愛げ無いかもしんないけど
たまには頭撫でてくれたりすると嬉しいかなぁなんて........./////////
ご、ごめん。
何か自分でもナニ言ってるのか判んなくなってきた。
ちょっと頭冷やしてくる!!
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アンタって結構カワイイよな。
どこがって?
そりゃぁ内緒だ。
良いじゃん、俺だけが知ってるんだぜ大佐のカワイイとこ。
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アンタは俺のココロを知ってるし、俺はアンタのネガイを知ってる。
今はまだ何も言えないけれど、この果てしない旅が終わったら俺のココロをアンタにやるよ。
覚悟しとけよロイ・マスタング、アンタは俺が幸せにしてやるんだから。
====================
はぁ!?
「君の残りの人生を私にくれないか?」
ざけんなっ!!俺の人生は俺のモノだっ!!!
おい、んな落ち込むなって。
俺の人生はやれないけど、アンタか俺が死ぬまでなら隣りに居てやらない事もないぞ。
何だよ、なんか文句でもあんのかよ。
ちょっ...吃るな、顔を赤らめるな、目を逸らすな、俺が恥ずかしいだろうがっ!!!
====================
皆様こんにちは^^ ご無沙汰しております朽葉です♪
前回の日記が1月以上前とかお前……
実は今月の頭に当サイトが4周年を迎えましたv
ご訪問頂いている皆様、どうもありがとうございます。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。
昨年に続き当日に報告しろよって話ですが、更新して力尽きました ←
あと1回くらい小話を更新したいな><
そうそう。昨日は英気をを養うため(?)に、ホテルにゅーおおたにさんのいちご狩りという名のビュッフェに行って参りました!
前日までどこに行こうか悩んだ末に、季節限定だしということで(赤い宝石の写真にやられたともいう)わくわくしながら待合せ場所に向う私。
最寄り駅に付いたので空席状況とか、あわよくば予約をと思い電話してみたところ
「申し訳ございません、本日の御予約は満席で……」
orz ですよね、そうですよね。おおう><。
しかし諦めきれず「行っても席はないのでしょうか?」と聞いてみたら
「お席が空いていればご案内させて頂けるかと」
と言って頂けたので早めに行こう(というか既に最寄り駅だし)と心に決め、スタバで豆乳ラテ飲みつつ原稿してました。
しかし場所が悪く集中できなくて進まなかったという……
いやソースの香りとかがですね ←お前
そうこうしている間に、悪オンから仲良くして下さってる美桜子さんとLSさんが^^
お久し振り〜♪と近況報告してコーヒー飲みながらきゃっきゃしてました。
2人が来る頃は、物販に並ぶお嬢さんやお姉さま(上品そうなファン層だったからG●AYかな?とは美桜子さん談)が沢山居たとの事でした。
そして12時半を回った頃に、ゆったりとホテルの方へ向った私たち。
やったよ!席あったよ!
安堵した私たちは、時間まで2階のソファーで寛ぐことに^^
で、お話しつつ下のフロアで開催されてるビュッフェを眺めていたらふとLSさんが
「あのカップルめっちゃラブラブやな」
と呟かれたので、どれ?と訊ねて教えてもらったのです。
すると普通対面に座るだろう席に並んで座ってるカップルの姿が………ん?
確かに一見ラブラブだけど、何か変じゃない?
ちょーっと引っ掛った私たちは、じーっと観察 ←おい
ミニスカから伸びる、おねーさんのおみ足が綺麗だなーとか言いつつ観察を続ける人。
「…………キャバ嬢?」
「…………パパ?」
「…………お店の人っぽいよね?」
ほぼ同じ結論に達しましたよwww
いやでも元キャバ嬢なだけで、癖が抜けてないだけどか!などと色々言い合ってる内に、煙草を吸い出すカップル。
やっぱり仕草がお店の人っぽい。
疑惑が深まった頃(笑)お姉さんが上着を羽織ると鞄を持ってお店を出て行く模様。
そしてそのまま、一切振り返りもせずにホテルの出口まで一直線に。
「…………帰った?」
「…………お手洗いとか?」
「え、でもトイレって方向が違u………」
そして気になるのは当然残された男性の方。
そっとしせんをむけると、ひとりでさみしそうにたばこすってる……
やっぱりパパですか!?
頑張って頑張って頑張ってようやくホテルビュッフェランチですか!?
「このお値段で1時間以上付き合ってもらえたなら安いもんじゃない?」
「でもここにこぎ着ける前に出した金額はきっと……」
「駐車場に先に行っただけだったり……しないよね?」
ぼそぼそと言い合っていた時、男性も鞄を持って立ち上がりました。
その男性の鞄、お姉さんの鞄とか置いてあったとこに一緒にあったぽいんだけど、お姉さんは自分のしか取らなかった。
普通自分の取ったなら相手のも取ってあげるんじゃ……
そして男性は代金を払うと、とぼとぼと岐路に付いたのでした。
虚しいね。
と思ったら、男性が駆け戻ってきた。
忘れ物?と首を傾げたら 駐 車 カ ー ド w つまり運転も男性www
これで私たちの想像は確定となったのであります。
その後、時間が来たのでビュッフェ開場へ♪
いちごが沢山並んでてニヤニヤしちゃいました。
産地の違ういちごが3種類に、ムース、プリン、ティラミス、ジュレ、ショートーケーキにパウンドケーキ、タルト、パンケーキ、いちごの紅茶、シャーベット……など盛りだくさん。
パスタとかサンドイッチとかサラダとか、普通の料理も美味しかったです!
おしゃべりしつつがっつり食べて大満足!
しかしナポレオンパイが入らなかったので4月までにリベンジしたいです ←えw
寒いですね。
大阪でこんなこと言ってたら寒い地域の方々に鼻で笑われそうですが、寒いもんは寒いのです。
今日なんていつも間にか雨(こちらは冬でも雨)が……orz
冬の雨って色々面倒でやだ。
否、だからといって雪もどうかと思うんですが ←
早く桜が見たいものです。
そうそう。
つい先日のことなのですが、部屋の中で男の人がぼそぼそと囁くような声がしてですね、なんだろうこれ?と思ってた訳なんですよ。
はっ!
これってまさか………(某所長とか所長とか所長とかの出番ってやつですか!?)
もしそうだったとしたら、目が合ったらダメなんだよね(わくわく ←え)って耳に全神経集中させてた訳なんですよ、お嬢さん!
そしたら、隣りの部屋で弟がゲームしてるだけでしたorz
超ガッカリですよ、おねーちゃんは……
古い建物はいかんなと思ったものの、これネタにできるなとメモした次第であります。
麻衣が一人で自宅に居ると、誰かの囁く声がする。
気のせいかな?古い建物だし周りの音が反響して変な風に聞こえるだけだよね。
そう思ってたけれど、ふとした時にその声は聞こえてくる。
朝でも昼でも夜でも……。
流石におかしいと思った麻衣は、部屋の中をゆっくりと見渡す。
そんな感じのお話が書けたらいいな!
まあその前に連載もの書けよって話でですね、すみません。
半分くらいは出来てるんですが、まだ1話に足りない。
もうちょっと書けたら更新できるのになー><
頑張ってきます!
「イギリスに帰る事になった」
開口一番ただそれだけを口にした瞬間、果てしなく後悔した。
ちょっとした意趣返しのつもりだった。
毎年毎年、イベントの度に飽きもせずに悪戯なり嘘なりを仕掛けてくる麻衣に、仕掛けられる側の気分を味わえばいいと。
しかし僕は嘘の選択を誤った。
致命的なミスだ。
気付いた時には僕の目の前に、瞳を見開いたまま身体を硬直させた麻衣が居た。
「悪かった」
謝罪と共に強張った身体を引き寄せ抱きしめる。
ピクリと怯えるように震えた肩に、どれほど麻衣を傷付けたかを悟る。
「悪かった」
本心から繰り返し繰り返し告げる謝罪の言葉に、麻衣の身体から少し力が抜けた。
「……い、つ。かえる、の?」
「違う」
絞り出された細い声に、僕はただ抱きしめる腕の力を強める。
「違うんだ」
「……ち、がう?」
胸に預けられていた顔を持ち上げ、見つめてくる瞳は、いつもより精彩を欠いている。
そんな表情をさせたのが僕だということに、言いようのない思いが込み上げる。
「そう、違うんだ」
パチパチと瞬く目尻に、口づければ、ホッと吐き出される小さな吐息。
頬と髪の間に手を差し入れれば、静かに瞳が閉じられる。
そのことに安堵しながら、僕はそっと触れるだけのキスを落とす。
額にひとつで麻衣の手が僕のシャツを掴む。
頬にひとつで麻衣の身体が僕に預けられる。
瞼にひとつで閉じられた瞼が揺れる。
最後に唇にひとつで、ゆっくりと琥珀色の瞳が顔を覗かせる。
「すまない。嘘なんだ」
こんなつもりじゃなかった。
そんな言い訳など何の意味もなさない。
僕のついた嘘は、これ以上ない程に麻衣を傷付けた。
どれだけ謝罪を重ねても、一度傷付けられた心は修復できない。
けれど、それでも今の僕にできることは、謝ることと抱き締めることだけ。
「麻衣、悪かった。もう二度とこんなことはしない。殴ってもいい、詰ってもいい、好きなだけ罵って構わない。それだけのことを僕はしたんだ」
「……うそ?」
「そうだ」
「…………な、る。どっか……いか、ない?」
「行かない。僕はここに居る」
「……かえ、らな………いの?」
「帰る時は来ると思う。でも、今じゃない。それに、その時は連れて行く」
シャツを掴んだ指が小刻みに震えている。
僕はその手を包み込み、ゆっくりと持ち上げる。
「いつか僕がイギリスに帰る時。その時は麻衣、お前も一緒がいい」
「………いっしょ」
呆然と呟く麻衣に僕は頷く。
「僕の隣りに、麻衣に居て欲しい。たとえそれがイギリスであっても」
そう告げると僕は、持ち上げた指先に誓うように口付けた。
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