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*藤袴 -thoroughwort-*

☆次回イベント予定☆                                                ★2017.8.20.SCC関西23 ふじおりさくら(ゴーストハント)★                  

2025/05    04« 1  2  3  4  5  6  7  8  9  10  11  12  13  14  15  16  17  18  19  20  21  22  23  24  25  26  27  28  29  30  31  »06
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お待たせ致しました!
オフサイトの方で事前通販受付開始致しました。
ふじおりさくら
こちらよりご利用下さい(サンプル文章もUP済みです)

オンリーへお越しの方は、以下をご覧下さい(クリックで拡大表示されます)

「ふじおりさくら」新刊は2冊。
不憫童話全集ⅠとFirst Love(ナル麻衣R18本)
イベント限定でペーパーとブックカバーが付いてきます。
あと限定無配コピー本(不憫仕様)を「蒼い鳥の薔薇色人生」美桜子さまと合作致しました♪
あと8月インテ限定のペーパーが10枚くらい残っているので持って行きます。
欲しい方はお申し付け下さい。
既刊も持ち込みますが「世界で一番不憫な私」「流れゆくときの〜/スウィート☆スウィート」「きらめき☆ぼっくす」 以上3冊は、残り10冊程度の為、欲しい方はお早めに^^
「Love&After Battle」は東京初売りです。


そして着衣エロアンソロジーと依託本を置かせて頂きます!
『そぞろ歩き~空の下~』moggyさま
 10月7日スパークの新刊をお預かり致しております。
 オンリーあるからスパーク諦めた!という方はぜひ♪



着衣エロアンソロの通販はこちらから行っております
GH着衣エロアンソロジー


拍手[1回]

PR
当サークルにお越し下さいました皆様、ありがとうございました。
あと差し入れまで大量に頂いてしまって!



いつもの座布団の上で撮ろうと思ったら、収まり切らなくて毛布の上です(笑)
どれをどなたに頂いたのかさっぱりで申し訳ないのですが、原稿のお供にありがたく頂戴します〜><

何から書こうか悩んだのですが、やはりここは正直にあったことを書こうと思います。
まずカッターやハサミの存在を失念して居た為、段ボールの開封に時間を要する。開場時間を少し遅めにして下さったにも関わらず、準備が間に合わず無配こぴ本の準備漏れに気付く。ペーパーの出し忘れに同時に気付くも、行方知れずであわあわする。開始早々、気付いたら既刊が1種完売。時計を見る余裕がまったくなかったのですが、多分1時間くらいで去年の秋の既刊が全て完売。
着衣エロの売れ行きに厭な予感がしてくる。
夏インテ新刊等が完売し、moggyさまの依託本、無配、うちの無配も残り僅かで内心がくがくしてたらペーパー発見!!恥も外聞もなく叫んで、まだ開場に残っておられた方に取りに来て頂く。
そして気付く。お預かりしていた来年5月のぷちおんりーのチラシの配り忘れにorz 落ち込んでる暇もなく、依託本完売。無配も終了。まだ列があるけれど、着衣エロも完売。ごめんなさい。続いてナル麻衣新刊も完売。不憫童話はちょこっと残りました。
まさかの人の多さに、オンリーの怖さを痛感致しました。
多方向の皆様にごめんなさいと埋まる勢いで頭を下げたい所存であります。
お取り置き頼まれてたサークル主さまの分も売っちゃうし、着衣エロ執筆者さまへ本取り置き忘れるし…もうなんだか遠い目をしてしまいました。
そして列がなくなって初めて気付く。最後尾の札の存在。
………すいませんすいません、主催さま本当にすみません。
そんなことまで頭が回ってない(人を捌くのに精一杯な)わたくしに代わってご用意下さって、ありがとうございました。


えーっと、まず完売してしまいました新刊は全て再販を掛けました。
「不憫童話全集1」「First Love」は、ふじおりさくらの通販申し込みより
「A certain love limitation」は、着衣エロの告知サイトより通販の受付を再開しております。
11月の中頃にはお届けできると思います。会場にて買えなかった方は、どうぞご利用下さいませ。
その他既刊の再販は現在予定しておりません。流石に全部一気に再販は懐がくるしいといいますか……もし、希望が多ければ来年のイベント合わせなどで再販を考えるかもしれませんが、去年の秋に出してるものなので、ちょっと微妙かもです。
あと今後のイベント参加ですが、冬コミは申し込んでおりません。仕事の都合で、夏コミも冬コミも出れないんです。
なので次回は1月の大阪にて調整を掛けております。
東京は……ちょっとまだ未定です。

と、時間がなくなったので続きはまたあとでー!
不手際が多くて申し訳ありませんでした!
そしてお越し頂き本当にありがとうございました!!


拍手[2回]

ついったーでハロウィンお決まりの台詞をリプして下さった方に捧げた小話^^



■すき、だからすき。(ナル麻衣)


「ね……ナル。キスしてもいい?」
リビングに引かれたラグの上。クッションを抱きしめながら麻衣は問う。
「……なぜ?」
答えに少し間があったのは、問い掛けが意外だったからだろうか?
「したいから……じゃダメ?」
ナルを見つめたままの麻衣が、とどめとばかりに首を傾げながら尋ねる。
「………お好きに」
溜息と共に肩を竦めたナルは持っていた本を閉じた。
麻衣は嬉しそうに笑うと、クッションを放り出しナルの腕の中に滑り込んだ。
「………好きだよナル」






■ずるい人(ナル麻衣)


「ナル〜お茶入ったよ〜」
所長室のドアを軽くノックし首だけを覗かせてみれば、意外なことに部屋の主の姿は無かった。
「あれ……ナル?」
ここらか出るには事務所を通らないことには無理だ。
今日は居眠りしてない……はず!
そう思い所長室に足を踏み入れると、長ソファーに寝そべる黒い影を見つけた。
「また徹夜したな……」
思わず零れた声は溜息をも誘う。
つかつかとソファーの前まで行くと、あたしはしゃがみ込んだ。
………落書きしてやろうか。
ナルの横顔を眺めそんなことを考えていると、いきなり黒い瞳があたしを捕らえた。

「Trick or Treat?」

出逢った頃より少し低くなった声が魅惑的に囁く。
頬に伸ばされた手と近づいてくる影に、あたしは完敗して目を閉じた。






■しあわせをいうこと(ロイエド)


カリカリとペンを走らせる音が響く室内。
外は既に漆黒の闇が落ちている。
街に出ればオレンジ色の明かりに照らされ思い思いの仮装をした市民に出逢えることだろう。
しかし軍部司令官室ともなれば、その喧騒も遠く聞こえることもない。
カタン
最後の書類にサインを終えペンを置けば両肩にどっと疲れがのしかかる。
「     」
小さな呟きは部屋の中に溶けて消える。
窓の向こうに僅かに見える明かり。部下たちは全員街の警備に借り出した。
きっと彼もこの雰囲気を楽しんでいることだろう。
その姿を想像するだけで笑みが浮かぶ。
今までより近い場所に居る。
それだけに押さえ込んでいた想いが溢れ出しそうになる。
「いつか………」
いつかこの想いを笑い話にできる日が来たら、告白してみようか?
実は君が好きだったんだ、と。
……先は長そうだ。
ただ今は、君の幸せを祈ろう。
静かに穏やかに。いつかを気長に待ちながら。
「君は……笑っているといい」

「アンタは笑わないのか?」

!?
「はがね、の」
驚いた。
この時間、誰も私の部屋に近づくことのないように人払いしてあったはずなのに……
いや、彼には無意味か。
「アンタはさ……自分の幸せは考えないのか?」
「はがねの?」
彼の言葉の真意が分からず私はただ彼の名を呼ぶ。人生で1番頭が回っていない気がする。
「今日だってそうだ。部下の仕事肩代わりして警備に託つけてハロウィンに参加できるようにって……」
「それは」
違うという言葉は彼の視線に止められた。
「俺はさ、ずっとアンタを見てきた。アンタはみんなが笑顔にって言うけど、その中に自分をカウントしてないんだ。……なあ、アンタを幸せにしたい人はどうすればいい?アンタに笑って欲しい時、俺はどうすればいい?」
「はが、ね……の」
彼の右手が私の頬に触れる。
泣きそうな瞳が、ただ私を見詰める。
「俺、あんまり言葉選ぶの得意じゃないから、ちゃんと伝えれてるか分かんないけど、アンタに幸せになって欲しい」
瞬いた瞬間に瞳から零れ落ちた雫に私は思わず彼を抱き寄せた。
なにも言葉が出てこなくて、全ての想いを腕に篭めた。
ゆっくりと回された彼の腕に、その幸福に、閉じた瞼が少し濡れた。
「はがねの」





■懐かしき思い出(双子)


「Trick or Treat?」
かの幽霊が兄だった頃、そういえばそんな起こし方をされたなと、どこか懐かしく感じた。
「ち、ちょっとナル!お兄ちゃんを良い思い出にしちゃわないでよ!ナルの起床時間に合わせてTrick or Treat?って態々言いに来たお兄ちゃんに何か反応してよ!」
なんだか耳元が騒がしい。ついに幻聴が聞こえるようになったのだろうかと耳を撫でる。
「いやだからさ」
今日は確か、まどかから国際郵便が届くはずだったな。
前から欲しかったレポートと他にも新しい研究書を入れておくと言ってたはずだ。
2、3日書斎に篭れば読み終わるだろう。
「なーるー」
床に蹲っていじけている元兄の幽霊は………まあ放っておいても問題無いだろう。
「ちょ!」
バタン。
着替えて自室から出る。後ろから文句を言う声が聞こえていた気がするが、扉を閉めることで遮った。
付いて来ないあたり人であった時の感覚が消えていない様だ。
霊に関してまたひとつ知り得た情報を頭に書き留めて、僕は事務所へと向う。




 

拍手[11回]

久々のご返信です!お待たせして申し訳ないです><
サイト分とアンソロ分まとめて掲載しています。
*通販の受付終了いたしました


==以下ご返信=========

鬼灯さま
初めまして^^本国のお話、私も好きなので気に入って頂けて嬉しいです。


有茉さま
こんばんは!着衣エロの到着報告ありがとうございました^^
着衣は決まってるから、シチュエーションは変えたいよねーという執筆者全員の意志が合致した結果、寝室でのエロがありませんでした(笑)
そして執筆者同士、煽り合った結果、エロ度が増したアンソロになりました。
何はともあれ、お楽しみ頂けたようで良かったです。
今度は………ふふふ。いつかきっと。


10/30 Sさま
事前通販のご利用ありがとうございました。
表紙にニヤニヤして頂けたとのこと、moggyさんにもお伝えしておきますね!
ご到着の報告ありがとうございました。


のり姉さま
こんばんは!着衣エロの到着報告ありがとうございます♪
>想像していたよりもずっと厚い
なんだかいつの間にか1万文字超えたwという執筆者様が多くて嬉しい頁数となりました(笑)
お楽しみ頂けましたら幸いです^^


水瀬さま
こんばんは!ナル麻衣濃いですか〜?喜んで頂けたようで嬉しいです^^
はじめて本は、もっと分厚くしたかったんですが、力尽きました。 ←
次回(え?)に持ち越しで色々頑張ります!
不憫もお楽しみ頂けたようでw
可哀想なメカニックさんに是非愛の手もとい食料をお願いします(笑)
オフ会も楽しんで頂けたようで良かったです!またいつかのイベントで♪


望月さま
こんばんは!ご感想、ありがとうございます!
とっても楽しんで頂けたことが伝わります文章で、ニヤニヤしちゃいました。
美味しかったですよね〜。朽葉も他の皆さんの文書に鼻息が荒k……げふげふ ←女子力皆無
朽葉の文章にまでご感想を頂きまして……
すみません。パラレルですよーって注意書き忘れました(爆)
ナル麻衣は外せませんから、麻衣ちゃんはこのままナルだけの担当に
(最初の治療契約書に妊娠したら責任取ってね☆ってきっと書いてあると思うんですよ@真顔。だって作ったのやっすーだし ←)
この後「もう治ったよね!」と、治療終了しようとする麻衣をアノ手コノ手でナルとやっすーが引き止めて、結婚まで持ち込むんだろうなと思います。
「いやー、おめでとうございます!永久就職決まっちゃいましたね☆」っていう越後屋先生の声が聞こえます。
続きが書ければいいなーと、こっそり思ってたりします(笑)
楽しんで頂けて良かったです^^


11/8 T様
こんばんは^^着衣エロ到着のご連絡ありがとうございます。
ぼー綾の大人なエロをお気に召して頂いて嬉しいです!
不埒な関係……いやーいい響きですね(笑)
別CPスキな方に気に入って頂けたのは、主催と致しまして思わずガッツポーズしたくなりました。
>次の素晴らしいエロ企画
え?エロ限定ですか?(笑)次を思い描く程に楽しんで頂けたなら、幸いです。


yukoさま
こんばんは!到着の報告ありがとうございます^^
表紙見ているだけでもニヤニヤしてしましますよね!是非是非中身もご堪能下さいませ☆




他、拍手&返信不要の皆様もありがとうございました。
イベントで本をお手に取って頂いた皆様も、お楽しみ頂けていれば嬉しいです^^
次は1月のインテにてサークル参加致しますので、よろしければご利用下さいませ。
新刊は出さない予定ですが、コピ本か無配くらいは作りたいなーとか企んでおります♪
では、おやすみなさいませー(現在、夜中の1時半w)


 

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前回に続き、ついったーでハロウィンお決まりの台詞をリプして下さった方に捧げる小話^^





■こもれ日を抱いて(平千)


屯所の奥まった庭先、幹部だけが許されたその空間に、平助は小柄な人影を見付けた。
新選組という男所帯であの小さな身体も持ち主は1人しかいない。
足早にそちらへ向えば、やはり思った通りの人物が居た。
「……なにしてるんだ?」
思わず零れ落ちた言葉は、以外に大きく響いた。
「!?…………へいすけくん?」
「わ、わりぃ!あ、あの邪魔するつもりとかじゃなくてさ!あの……」
驚いて振り返った千鶴に、平助は慌てて謝る。
そして千鶴の胸元を見て瞳を瞬かせた。
ひとつ平助の名誉の為に言っておこう。
彼は決して千鶴の胸を見ている訳ではない。
まして千鶴の胸元が乱れていた訳でも、大きく開けていた訳でもない。
では何故、平助がそこで目を止めたのかというと…
「わん!」
その元凶が千鶴の腕の中で鳴いた。
2人は慌てて「「しーっ!」」と犬に言い聞かせる。
確かに鬼の副長と評される土方あたりに見つかれば、怒られるであろうが犬に通じるだろうか?
通じたか否かは分からないが、1度鳴いただけで犬は続けて吠える様なことはなかった。
「どうしたんだ、その犬?」
「落ち葉を掃き集めてたら、そこの茂みから飛び出してきちゃって……」
「まじで?うわーどっから入って来たんだろう?でもお前、見つかったのが千鶴で良かったな!土方さんとか一君だったら切られてるぜ」
「え!?いくら土方さんや斎藤さんでも、そこまでは……」
「いやいや、あの2人ならやりかねねえって!」
やっぱり運が良いぜお前と、平助は千鶴の胸に抱かれた犬の頭を撫でる。
その優しい笑顔に、千鶴も嬉しそうに笑った。



拍手[0回]

寝落ちして目覚めると月が代わってました。
おはようございます ←
1月のインテの配置が決まりましたのでご報告を。

2013年1月6日COMIC CITY大阪 3号館 V50a「ふじおりさくら」

にて参加いたします。
=======================
<既刊>
「不憫童話全集Ⅰ」某方主役の不憫本 *一部ナル麻衣、安真砂風味
「Frist Love」ナル麻衣はじめて本(R18)
「A certain Love limitation」着衣エロアンソロジー(R18)
=======================
<依託>
「spl!」ゴーストハントBLアンソロジー
=======================
あと依託がもう1件増える予定です^^
まだ御本人さまが告知されてないので自粛ですw

当サークルのインテ新刊は(多分)ありません。
既刊は全てGHオンリー発行、大阪では全て初売りとなっております。
それ以前の既刊は全て完売いたしました。
無配は用意したいと思ってるので、お声掛け下さい。


 

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「声を聴かせて、触れさせて」Discolo(配布)選択式お題より




 ……大きくなったらお嫁さんにしてくれる?



 白い光の向こう側に立つ影は、いつもの言葉をロイに掛ける。
 ああ、夢から覚めるな。そう思ったロイがゆっくりと目を開ければ、見慣れた自室の壁紙が見える。緩慢な動きで起き上がれば、朝の光が瞳を刺激する。今日も良い天気だ。
 もう何度見たかさえ数え切れないその夢は、ここ数年ロイが見続ける夢だ。
 顔は見えない。姿も逆行でシルエットしか見えない。だが、ロイの心に残り続けるその夢。
 何度も繰り返し見る夢が、ロイの願望ではなく過去の記憶だと最近気付いた。
 昔。あれはまだ、軍人になる前だったと思う。
 しかし、ロイは自分がこの問い掛けに何と返したのか、まったく覚えていない。
 否、むしろこんなことがあったことさえ忘れていた。
 何故今頃思いだしたのか、ロイにさえ分からない。
 イシュヴァール。
 全てが紅く染まったあの日から、平穏とは掛け離れた生活をしてきた。
 心が無意識に求めているのだろうか?
 命令とはいえ、何の罪もない人々を手に掛けた。
 恨みますと言った老人。
 泣きながら命乞いした女。
 恐怖に引き攣った顔で逃げ惑う子供。
 狂ったように銃を乱射した男。
 全てを悟り静かに目を閉じた老夫婦。
 彼らの平穏を奪った私に、そんなことが許される訳がないというのに。
 息を吐き、しばし瞑目したロイが次に目を開けた瞬間、全ての感情を脱ぎ捨てた。
 心が上げる悲鳴には気付かぬまま、彼は茨の道を歩む。




 やくそくだよ。


 優しい声音は記憶の彼方へ沈み込む。










相手は勿論、ちっちゃいエドワードさんでお願いします@真顔
頑ななロイの心を解かしてやって下さいね!

 

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「菫(スミレ)」恋したくなるお題(配布)より「花言葉のお題」



 スキ、キライ、スキ、キライ、スキ?
 小さな花弁を1枚1枚千切りながらそんな占いをしたのは、いつのことだっただろう?
 誰かの心を花弁なんかで推し量るなんて、できやしないのに。
 ましてや奴の心なんて……。
 花瓶なんて無いこの事務所の中、細いグラスに飾られた、たった一輪の花。
 儚気なその姿に、一瞬伸ばしかけた手を戻す。
 無意味だと判っているのに……。
 それでもあたしは、目だけで花弁を追う。
 スキ、キライ、スキ、キライ。
 あなたのこころは、どこにありますか?



 

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「忠誠など必要ない」 COUNT TEN.(配布)より「主従御題2」※人称・語尾変更自由




「千鶴、お前に言っておきたいことがある」

 仕事を終えたあと、改まって呼び出されたご主人様のお部屋。
 眉間に皺を寄せ、腕を組んだご主人様は、非常に厳しい顔をしておいででした。
 私は、もしかして何かご主人様の気に障ることをしてしまったのでしょうか?
 もしや今日ここに呼び出されたのは、お叱りではなくお暇を申し渡されるのでしょうか?
 それは困ります。
 何がお気に障ってしまったのか分かりませんが、ここは誠心誠意謝罪して許して頂くより他ありません。
 お叱りの言葉を頂戴したら直ぐに手を付いて頭を下げよう。
 そう心に決めた私は、ご主人様の次のお言葉を待ちます。

「千鶴。俺は……お前が好きだ」

 ぐっと手を握り締め、どんなことを言われても良いように身構えていた私は、あれ?っと首を傾げた。
 何だか今、ものすっごく場違いな言葉が聞こえた気がする……。

「…あの、ご主人様?」
「信じてないようだから、もう1度だけ言う。お前が好きだ。女中なんか止めて俺の嫁に来い」
「…………」

 頭が真っ白になるというのは、こういうことなんだと私は思いました。
 目を見開いて固まる私に、ご主人様は苦笑されました。
 な、何か言わなくてはと思うのですが、身体が動いてくれません。

「驚かせて悪かったな。今日はもういい、部屋へ戻れ」
「……は、はい」

 ギクシャクとお辞儀をした私は、踵を返しドアへと向います。
 ノブに手を伸ばし部屋を辞去しようとした時、背後から手が重ねられました。
 その温かさと、大きさに私の胸は大きく跳ねました。

「あ、あの……」
「このまま返したら、夢だと思われそうだから、ちょっとだけな」

 私の耳元でそう言われると、ご主人様は私の首筋に顔を埋められたのです。
 な、な、な!!?
 首筋を押さえて振り返った私が見たのは、何とも言い難い色気を纏われたご主人様のお顔でありました。



 

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1/6 COMIC CITY大阪92 「ふじおりさくら」3号館 V50a
当日持込み予定をオフ用サイトにUPしました。

インテ販売物

オンリーにて発行されました、BLアンソロジーの委託販売させて頂きます。
また、そぞろ歩き~空の下~(moggy)様の1月6日新刊を委託販売させて頂きます。

拍手[0回]


恋したくなるお題(配布)より「狂気の恋」



「お疲れなんですから、今日はもうお休み下さい」
少し強めの声が部屋に響く。
それは自分の身体を思えばこその言葉だが、土方はそれを受け入れる訳にはいかない。
「この書が終わったら休むと言っている」
「それは先ほどの山を片付けられた時にお聞きしました」
「休まないとは言っていない。終われば寝るから、お前は先に休め」
「嫌です!」
どちらも譲らぬ言い合いは、空気に緊張を孕む。
「同じことを仰った昨日、土方さんは寝ておられませんでした」
「それは………今日は必ず休む」
千鶴の言い分に、見に覚えがあった土方は一瞬答えに詰まった。
「信じられません。そんなに眠らぬと仰るのでしたら、私にも考えがあります」
もう何度したか分からぬ会話に、業を煮やした千鶴は、土方を睨み付けると、その身を渾身の力で押し倒し、その身体に乗上げた。
突然のことに土方は目を見開いた。
所詮男と女。
普段の千鶴の腕力では土方には叶わないことは分かっていた。
しかし、今日こそは必ずと誓っていた千鶴は、躊躇うことなく鬼の力を解放したのであった。
膝に乗上げられたため後方に傾いた身体を腕1本で支え、目の前の身体を退けようと肩を押し返す。
しかし鬼の血が色濃く出ている千鶴は、男の力でも簡単には押し返せなかった。
そんな土方の抵抗を見、千鶴は唇を合わせたまま薄く笑う。
普段の姿から想像も付かない女の笑みを浮かべた千鶴に、土方の抵抗の腕が緩んだ。
それに笑みを深めた千鶴は、僅かに唇を放した。
小さく漏れた息はどちらの物か。
男である自分とは違うか、さついた唇を潤すように舐めた千鶴は、薄く開いた唇の間から舌を滑り込ませる。
割り込まされた小さな舌はゆっくり、しかし確実に土方の舌を搦め取る。
目を開ける事さえできず、小性であり女である千鶴に翻弄される土方。
情けないと心の内で叱咤するも、身体は言う事を聞かない。
ようやく唇を離された時には、僅かに息が上がっていた。
ほっとしたのも束の間、千鶴は濡れた唇を土方の首筋に埋めた。
「ち、づるっ!」
やっと絞り出した声は、部下に聞かせられない程掠れていた。
「眠れぬと仰るのならば……お手伝いさせて頂きますが?」
対する千鶴は落着いた声音で土方に訊ねる。
「手……伝い?」
聞いてはならぬとは思えど、知らぬままには返事はできない。
小さく訊ね返せば、艶やかな笑みが返される。
そして小さな手が置かれた場所に、土方は目を剥いた。
「なっ!」
目の前の男の驚愕を判っているであろうに、千鶴は何も言う事なくゆるりと手を動かし始めた。






つづきません(笑)
 

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