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*藤袴 -thoroughwort-*

☆次回イベント予定☆                                                ★2017.8.20.SCC関西23 ふじおりさくら(ゴーストハント)★                  

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5555キリ番をお踏みになられました、Heliodor 様リクエスト作品です。
<リク内容>
ナル麻衣。
もしも麻衣が元々幽霊が視える設定で2人が出逢ったなら?というパラレルな設定。
Heliodor 様すみません。リク2作目ですがやはり1話ではまとまりませんでした。
さらに色々勝手に捏造しました。
原作設定じゃなきゃ嫌、という方はお進みにならない方が良いと思います。




※『』の会話は英語だと思って下さい







「きゃっ! ど、どいてー!!!」

突如響いた叫び声に動く間も無く激しい衝撃が襲った。






「うっ....」
「気付いた!? よ、良かった〜」

目を開いた途端、視界に飛び込んで来たのは見知らぬ少女。
そうか、人間びっくりすると声が出ないのは本当だったか。そんな事を考えてしまったのは現実逃避だろうか?

「大丈夫? どっか痛いとことか、判んない事ない?」

起きてから一言も発せず瞬きを繰り返す僕に不審を抱いたのか少女はそんな事を訊いてくる。
痛いとこ...?

「僕は中庭を歩いていたはずなんだが?」
「うっ...ご、ゴメンなさい。その〜、私が木の上から落っこちました」
「.......」

そう言えば、悲鳴が聞こえた後に激しい衝撃を受けた気がする。人間が上から落ちて来たとすれば納得だ。
そもそもなぜ木の上なんかに?そこまで考えて僕は目の前で申し訳なさそうにしている少女との会話が英語でない事に気付いた。
ここはSPRの敷地の中だ。関係者以外は入れないはずである。研究員の身内か?
否、少女の顔立ちは東洋的で今話してたのは「ニホンゴ」だ。今の研究員で日本人と言えばまどかぐらいだ。
ならば?

「あ、あの〜。お、怒ってる、よね?」
「怒ってはいない」
「ほ、本当に?」
「ただ...」
「た、ただ?」
「どうしてこんな事になったのか?とは思う。悪いと思っているなら僕の質問に答えてもらおう」

怖ず怖ずと見上げながら訊ねて来る少女に僕は発生した疑問を解消すべく訊ねる事にした。
人の上に落ちて来たんだ、これくらいしてもらおう。僕の言葉に少女は神妙に頷いた。

「では、なぜ木の上に?」
「...5歳くらいの男の子が居た気がして」
「木の上に?」
「だ、だよね....あははは」

その答えに思わず眉を顰めてしまったのは僕の所為じゃない。

「う、嘘じゃないんだよ! その時は本当に居たっていうか....」
「まあいい。ここは何処か知っているのか?」
「ここ? えーっと医務室?」
「そうじゃ無い。この施設の名称や役割は?」
「SPR研究所。心霊研究だよね?」
「基本的に関係者以外立ち入り禁止なんだが、許可は?」
「そうなの? えっと、ドリー卿って人にとある人の実験に協力して欲しいって言われて」
「....」

一応関係者らしい。しかし実験に協力という事はこの少女が能力者なのだろうか?
そんな思考に浸りかけた時、奥の扉が開き救護士が姿を現した。


『あら、ディビス博士お目覚めですか? ご気分が悪かったりしませんか?』
『いいえ』
『そうですか、なら良かった。そちらのお嬢さんが引きずってこられた際には驚きましたわ』
『引きずって?』
『ええ。その子が一人で博士を運んでこられましたの。すみませんが、私はこれから学会に出かけないといけませんので、これで失礼させて頂きます』

そう言うと救護士の女性は黙礼し医務室を後にした。

「馬鹿力?」
「失礼な!! で、何の事?」

不思議そうな顔で訊いてくる少女。どうやら先程の英語での会話は聞き取れなかったらしく反射的に怒ったようだ。

「ここまで一人で僕を運んで来たと彼女は言っていた。意識を無くした人間は見た目以上に重い。
 その上どう見ても僕の方が大きい」
「女の人に手伝ってもらったんだもん!」
「女の人?」
「そ、キレイな人でね、薄い水色のワンピース着てたんだ。裾がヒラヒラ〜ってやつ。でも医務室に着いてさっきの人呼んでる間にどっか行ちゃったんだよね...そう言えば誰か捜してたみたい。キョロキョロしてたから」
「ワンピースだけ?」
「え? うん、そうだよ」
「この時期に?」
「.......」

僕の言葉に詰まった少女。それはそうだろう、今は12月だ。こんな時期にそんな格好は普通の人間はしない。



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