*藤袴 -thoroughwort-*
☆次回イベント予定☆ ★2017.8.20.SCC関西23 ふじおりさくら(ゴーストハント)★
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※少しグロテスクな表現が入りますので苦手な方はご注意下さい※
滝川とマルクが部屋を出たのを確認したナル。
両腕で身体を抱き締め青白い顔をしている麻衣に、ナルは上着を脱ぎ包み込む。
リンも直ぐに真砂子を支えている綾子に自分の上着を渡した。
そして “何か温かい飲み物を入れて来ましょう” と隣の続き部屋に向かった。
「大丈夫か?」
「...うん」
「原さんは?」
「だ、大丈夫てすわ」
まだ顔色ば青いものの毛布に包まり、リンの入れてくれた花茶を飲み2人はようやく落ち着いた。
「よく花茶なんて有ったわね?」
感心した風な綾子にリンは苦笑を返す。
「いつの間にか、まどかが機材の間に紛れ混ませた様で...」
「今回ばかりは役立ったな」
そんないつもの軽口に麻衣と真砂子の顔にも薄く笑みが浮かぶ。
ちなみに今の位置関係を整理しておくならば大きく長いテーブルに沿う様、コの字型に置かれたソファーセット。
扉側のソファーにジョン、マルク、リンが腰掛け、その向かいにはセシア、綾子、真砂子の女性陣。
滝川とルイスは別に一人掛けの椅子を調達してきて適当な場所に座っている。
そして奥のソファーにはナルが座り、その隣ではなく何故か足元に麻衣が座り込んでいた。
床に毛布を敷きクッション重ね、さらに毛布に包まったまま頭をソファーに預けている。
麻衣いわく、“この体勢が一番落ち着く” らしく溜め息一つで了承された。
「さて、そろそろ話を訊いても?」
そのナルの一言に全員が姿勢を正す。
「紐がありました」
「紐?」
「はい。麻衣が見つけましたの」
「ベティーから話を聞き終わった頃、さっきまで何も無かったハズの床に落ちてて、見落としてたのかと思って真砂子に訊いたんだけど...」
「あたくしも気付きませんでした。見落としてたのか途中からなのか判りません。ただ、妙な臭いがして参りましたので」
「臭い?」
「恐らく血の臭いかと。どんどん濃くなる臭いに誘われる様、窓の向こうに犬が一匹」
「事故か何かに巻き込まれたんだと思う。血塗れだったし」
「犬の種類や怪我の状態は?」
「聞いて気持ちの良いものではありませんが宜しいですか?」
「結構です」
「種類はコリーの様でしたが、子犬なのか少し小さい気がしました。顔の半分は圧し潰されており顎も歪んで口が開いたままで、身体に至っては、元の毛の色が判らないほど真っ赤に染まって...その、内蔵が色々と...」
想像したのか皆、眉間に皺が寄っている。
「怖かったんじゃなくてね、何て言うんだろう色々衝撃的過ぎて...ね?」
「えぇ、悪霊などではありませんでしたが、生理的にどうしても...」
「先程の少女の霊の言葉を信じるなら、数多くの霊がここには居る。今の所は無害な霊だけしか顕われていないが悪霊も居ないとは限らない。ぼーさん、ジョン。全員に護符とロザリオを、あとベースと各自の部屋の結界の強化を。それから麻衣には2つずつ持たせておいてくれ」」
「了解」
「はいデス」
「リン」
「そうですね、谷山さんには私の式も一体付けておきましょう」
「な、なんで私だけ....」
「諦めなさい、前科モノ」
「うぅぅ...」
容赦ない綾子の言葉に麻衣は項垂れた。
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