*藤袴 -thoroughwort-*
☆次回イベント予定☆ ★2017.8.20.SCC関西23 ふじおりさくら(ゴーストハント)★
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「...どうしようか?」
「話は普通にできるのか?」
「うん」
麻衣の返答にどうしたものかと思案するナルに真砂子が声を掛ける。
「こちらへ呼び入れてはいかがです?」
「原さんから見て問題は?」
「ありませんわ」
「では麻衣。なぜここに居るのか、他に誰が居るかを聞き出せるか?」
「やってみる」
「お姉ちゃん?」
しばらく放っておかれ、首を傾ける女の子に麻衣は優しく笑いかける。
「あ、ゴメンね。えーっと、私はマイっていうの。マイ・タニヤマ」
「マイ...お姉ちゃん?」
「そ。お姉ちゃんにもあなたのお名前、教えてくれる?」
「.....ベティー。ベティー・イスタージ」
「ベティー。可愛い名前だね」
「あのね、ママが付けてくれたの♪」
誉められた事が嬉しいのか、にっこりと笑いながらベティーは答える。
「あのね、あっちに居るのお姉ちゃんの友達なんだけど皆で一緒にお話しない?」
「うん、良いよ」
「じゃあ、この部屋に.......近くにドア無いよね? 良し、ちょっと行儀悪いけどおいで」
そう言うと麻衣は、事も在ろうに女の子を抱き上げて部屋に入れたのだ。
しかも麻衣がその子を抱き上げた一瞬、全員の目にその光景がはっきりと見えた。
「「「「「「「なっ!!!!!」」」」」」」
これに仰天したのは黙って見守っていた周囲だ。
一瞬とはいえ、霊が見えた事にもだが、それよりも何よりも、まさか素手で霊に触る人間が居るなんて...
あのリンでさえ瞳を見開いている。
「こっちのソファーに座ってねー」と女の子を案内して来た麻衣にナルのとてつもない呆れと怒りの視線が向けられる。
「麻衣、お茶」
「はぁい。ベティーはジュースが良いかな?」
「うん」
“じゃあ入れてくるね〜” とベースと続きの隣部屋に向かう麻衣を静かにナルが追い掛ける。
それを見送った一同は大きな溜め息を吐いた。
「....麻衣って時々、否、かなりの確率でとんでもない事、仕出かすよな」
「まったくですわ」
「ナルも大変よねぇ....」
しみじみと呟く彼等の視線の先からは麻衣を叱る声が響いていた。
それに気付いたのは偶然だった。
大方、話しを聞き終えた頃、ふとベティーの足下に視線を落とせば1本の紐が見えたのだ。
....あんな紐、さっきまで有ったっけ?
「ねぇ、真砂子」
「どうかなさいました?」
「あの紐、視える?」
「紐....?」
「さっきまで在った?」
「...いいえ、気付きませんでしたわ」
「あの子のかな?」
「おそらく....そう言えば何だか変な臭いしませんこと?」
眉をひそめながら言われた真砂子の言葉に、意識して匂ってみると確かに臭う。
「ホントだ。何の臭いだろう...? ん、さっきより濃くなった?」
「...まさか、血臭?」
「え? でもそんな臭いのしそうなモノなんて...」
そう言いながらその紐の先へと視線を移す。
「「....っ!!!!!?」」
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