*藤袴 -thoroughwort-*
☆次回イベント予定☆ ★2017.8.20.SCC関西23 ふじおりさくら(ゴーストハント)★
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「突然、失礼致しました」
「い、いえ...」
「私は、イズミ・カーティス。こっちは旦那の」
「シグ・カーティスです」
エルリック兄弟をいとも簡単に沈めた後、かの女性とその夫はそう名乗った。
「うちの不肖の弟子がお世話になっているようで...」
そう向けられた視線は実に恐ろしい色を宿しているように見えるのは気の所為だろうか?
「私が鋼の錬金術師、エドワード・エルリックの後見をしている」
「ロイ・マスタング、地位は大佐、そして...焔の錬金術師、だろう」
ロイが名乗り出ようとすれば、イズミは腕を組み悠然と言葉を奪い取った。
「私は、軍人が嫌いでねぇ...」
告げられた言葉は実に言われ慣れたもの。
しかし、彼らに近しい人からの言葉だからだろうか、心に重くのしかかる。
部下たちにも心なしか瞳の奥に影が浮かんだ気がする。
「ところで、エド、アル。お前達いつまで寝てる気だ?」
その言葉に、今までピクリとも動かなかったエルリック兄弟が起き上がった。
あっさりと身を起こした事から意識を失った訳ではなく動かなかっただけのようだ。
「久しぶりに会った師匠に挨拶のひとつも出来ないのか、お前達は」
あなたが挨拶の前に投げ飛ばしたんじゃ、と思うがエルリック兄弟は苦笑しただけだった。
二人そろってその場で正座するとと頭を下げた。
「「ご無沙汰してます、師匠」」
「あぁ、久しぶりだな。元気そうで何よりだ」
「「はい。シグさんもお久し振りです」」
「二人とも大っきくなったなぁ。うん」
...さきまでとは一転して穏やかな空気が流れた。
「ところでエドワード君、アルフォンス君」
「中尉?」
「はい、何でしょう?」
「悪いのだけれど、あれ直してくれないかしら? さすがにあのままじゃ...」
そうホークアイが指し示したのは、壊れた壁と棚に凹んだ床だった。
「.......す、すみません」
そう言うとアルフォンスは自分が壊した床を錬金術でさっと直した。
「中々、精確になったじゃないか」
「え、そうですか?」
イズミに褒められたアルフォンスは嬉しそうに振り返る。
「俺はこっちか」
と今度はエドワードが壁と棚を錬成する。
“パン!!” と手を合わせ、これもまた見事に錬成された。
!!!!!
その錬成を見た瞬間。イズミは凍り付いた。
「おし、完成!」
「ご苦労様、エドワード君」
ホークアイの言葉に笑顔で答えるエドワード。微笑ましい光景だ。
「エド」
イズミは静かにエドワードを呼んだ。
「お前、アレを見たね?」
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