*藤袴 -thoroughwort-*
☆次回イベント予定☆ ★2017.8.20.SCC関西23 ふじおりさくら(ゴーストハント)★
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「こんにちはー!」
元気いっぱいの声が聞こえた私は、パソコンの画面に向けていた目を扉の方へ向けた。そこには予想通り、先日同僚となった日本人の少女が居た。
「おはようマイ。今日は遅い出勤なのね?」
「おはようセシア。アタシ今日休みだから仕事に来たんじゃないんだ」
「休みの日にラボに来るなんてマイ、あなた博士に似てきたんじゃない?」
私の言葉にマイと私たちの会話を聞いていた同僚たちが一瞬きょとんとした後、爆笑した。だって博士様は休みなんてあったもんじゃないんだもの。
「セシアってば酷い!あんな研究馬鹿と一緒にしないでよ!」
もう!と言葉では怒っているが、マイの目は笑ったままだ。
「ごめんなさい。博士にご用かしら?」
「そう、お昼ご飯食べに行くの!」
えへへと笑う麻衣はとっても可愛い。私たちの頬も自然と緩む。そんな中ルイスが興味津々に訊ねる。
「お昼にはちょっと遅いけど、どこに行くか決めてるのかい?」
「公園の近くにあるカフェ!」
麻衣の言葉に何人かが「あぁ」と頷く。確か新しくできた可愛いカフェだったはず……………博士には似合わなさそうだわと思った事は秘密だ。
「結構人気でランチタイムは混んでるとこだよね?あぁ、だからこの時間からなのか」
「そう。人いっぱいだとそれだけで引き返されそうでしょ?」
………………思わず、店の前で回れ右する博士を想像してしまった。でも麻衣と一緒なら無理矢理引き摺られて入りそうな気もする。そんな事を考えていたら、後ろの扉が開いて私は飛び上がった。
「あ、ナルおはよー!」
固まった私たちとは裏腹に麻衣は笑顔のまま博士に話し掛ける。一瞬向けられた博士の瞳にビクビクしつつ私たちはさり気なく仕事に戻る。ここで麻衣と会話を続ける勇気は誰も持ち合わせていない。しかし彼らの会話は聞いてて楽しいので、皆聞き耳を立てている。
「凄い!ナルがご飯覚えてたんだね!!」
「朝あれだけ言われればな」
「普通は言われなくても忘れ無いの!ま、今日は覚えてたみたいだし良いや」
どうやら約束の時間にちゃんと博士が部屋から出て来た事を麻衣が喜んでいるらしい。溜め息を吐く博士の腕に麻衣がしがみ付くと、そのまま2人連れ立ってラボを出て行った。
「麻衣が隣りに居ると博士が普通の人に見えるわ」
「「同感」」
思わずポロッと出てしまった言葉に同僚たちが頷く。そして私たちは顔を見合わせて笑った。
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カタンカタンと一定のリズムを刻む列車の音は酷く眠気を誘う。
セントラルからイーストへ向かう列車の中で俺は欠伸を噛み殺す。
久々に帰るって電話してみたら、すんげぇ喜ばれた。
迎えに行くとかほざいてやがったけど絶対くんなって言っておいたし、中尉にも見張っててくれって頼んだから多分大丈夫。
駅なんかに居る訳無い。
そう思うのにちょっとどこかで期待してる自分がいる。
どんなに仕事が山積みでも、俺の為なら本気モードで片付けるとか中尉が言うから………
もし来てたら今日はちょっとだけ甘やかしてやろうかと思う。
いやだって中尉が今本当に忙しくって大変だって言ってたから!!
「兄さんどうしたの?何か顔赤いけど暑いの?」
パタパタと火照った頬を冷ます様に手で仰いでたらアルに不審な目で見られた。
いや、その、そうだ今日は暑いんだ!とか言って誤摩化しといたけど何か色々見破られてる気がする。
気まずくて窓の外を眺めていたら徐々に景色の流れが緩やかになる。
もうすぐイーストシティに着く。
そう思うと、少し治まっていた胸のドキドキが又大きくなった気がする。
………………大佐は居るだろうか?
期待が裏切られる事が怖くて俺は窓の外を見るのを止めた。
アルは無邪気に「みんな元気かなぁ、早く逢いたいなぁ」なんて呟いている。
列車が完全に停止し、俺たちはホームに降りた。
期待した人影は無い。
いや、居る方がおかしい。そう言い聞かせて改札を出た先に、奴は居た。
軍用車の傍らに佇み「お帰り鋼の」なんて言いやがる。
後方には中尉と少尉も笑って立っている。
あぁもう、こんちくしょう!!
俺は嬉しくって照れくさくてもうどうしようもなくて、憎らしい顔で笑ってる大佐の元へ駆けた。
そんな俺の行動に驚いたように目を見張ったアンタは、嬉しそうに目を細めて俺を抱き締めた。
恥ずかしいからアンタの肩に額を押し付けて顔は上げないまま抱き着く。
耳元でクスクスとアンタが笑う。
もう俺の顔は耳まで真っ赤なんだろうと思うけど、離れたくない。
「お帰り鋼の」
もう一度アンタが俺に言う。
ゆっくりと顔を上げた俺はアンタにだけに聞こえる声で囁いた。
「ただいま……ロイ」
再び目を見張ったアンタの瞼に俺は1つキスを贈った。
ロイエドで結婚パロで襲い受けな作品を4時間以内に6RTされたら書(描)きましょう
「な.......俺のこと、好き?」
「も.....もちろん、あいしているとも」
ベッドの上に寝転んだ私の上に、愛しい恋人が乗上げ、更にはこんな事を訊ねられれば男の理性など簡単に崩れて当然であろう。
だがしかし、私は目の前の恋人を押し倒す訳にはいかないのだ。
結婚前に一緒に住む条件として、中尉とアルフォンスから絶対に手を出すなと、それはもう厳しい約束をさせられてしまったのだ。
そして目の前で小悪魔の如く首を傾げている恋人は、その条件を知ってこんな事をしているのだ。
「じゃあ、キスしてくれよ」
ははははははははははがねの!!!
私の顔を覗き込んで来る顔と瞳があまりに近くて、私は心底狼狽えた。
固まって抱き締める事さえできない私に向かってゆっくりと身を屈めてくる君。
柔らかく暖かいモノが、私の唇を覆う。
「っ!」
「アンタがさ、俺を……大事、にしてくれてるのは......分かるよ」
「はが.........」
「……でも、さ」
息を詰める私に、何度もキスをしながら途切れ途切れに訴える君の声が切ない。
「俺ばっかりがアンタを好きなのかと思うと辛い」
「鋼の!」
もう約束だとかいう事は頭の中から消え去った。
身体の位置を入替え恋人を見下ろした私は、真摯に彼の瞳を見て言う。
「君を永遠に愛し抜くと誓おう」
「その言葉忘れんなよ?」
愛しい人を泣かせてまで守る約束など何の意味も無い。
こんばんはー
ただいま絶賛原稿追込み中な朽葉です。
小話たちにポチポチ拍手ありがとうございます^^
返信不要のコメントも大事に読ませて頂いておりますv
ヴァイオレンスナル麻衣のはずが、変態ナルと強い麻衣が出来上がってきて、あれ?と首を傾ける次第です。
たまに美味しい目を見てるナルも居るので、ナル麻衣には違いないはず。きっと。
今回の本は、表紙をとある方に描いて頂ける事になってるんですが、先日ラフをメールで頂いたんです。
一言だけ言わせて頂きたい!
麻 衣 ち ゃ ん 可 愛 い w w w
生足(*´Д`*)生足(*´Д`*)生足(*´Д`*) ←違っ
この表紙を机の上に並べられるかと思うともうそれだけで………
その為にも中身、頑張ります!!
来週か今週末にGH1本更新できるかなーと思います♪
あと、ロイエドサーチ様に登録させて頂きました♪
どこを見てもロイエド!なんて素敵なサーチ様!!
どうぞよろしくお願い致します^v^
では、おやすみなさーい☆
「アンバランスな距離感」Discolo(配布)選択式お題より
「うわー凄い雨」
「台風だからな」
窓に手を付き外を眺めているのは、バイトとして雇った人間のはずだ。本来なら仕事をしろと言いたい所だが、今日は特にこれといった作業がないので仕方がない。
まあ、だからこそ僕がここで本を読んでいる訳だが……
「あーあ、せっかくおにゅーの靴だったのに…」
「………馬鹿め」
「なにおぅ!?」
思わず零れた言葉に、麻衣は目を吊り上げて噛み付いてくる。
馬鹿を馬鹿と言って何が悪い。今日は元より、昨日ですら台風がくると騒いでいたのは、自分だろうに。
「否、馬鹿以下だな。今日が雨な事は、馬鹿でも知ってるからな」
「うぬぬぬ……でも履きたかったんだもん」
「自業自得」
「わ、わかってるもん」
「なら黙ってろ」
「………」
不満そうな顔をしてはいるが、ようやく黙ったか。
僕は本を読みながら、こっそり溜息を吐く。
ちらりと視線をやれば、未だ窓の外を恨めしそうに睨みつける麻衣が見える。
馬鹿め。
生まれてこの方、兄でさえ理解できなかったが、麻衣は更に上をいく。今日の事もまったくもって理解不能だ。
だが、自分の頭にこの単語が浮かぶ事もまた理解不能だ。
そしてまた麻衣の反応が予想できる事も………。
「麻衣」
「……なに」
「お茶」
「ふぁーい」
一応仕事をする気はあるらしい。僕の言葉に立ち上がった麻衣は、給湯室へ向かう。
その背中に、僕は再び声を掛ける。
「帰り………もし雨が降ってたら」
「降ってたら?」
馬鹿らしい仮定。これからどんどん台風が近付いて、雨が止むはずもないのに。
鸚鵡返しに首を傾ける麻衣も、きっと僕の言葉は予想外。
「送ってやる」
「!?」
「お茶」
「はーい!!えへへ、とびっきりのいれるね」
先ほどとは打って変わって、馬鹿っぽい笑みを振りまきながら給湯室に向かう麻衣。
悪くはないな。
僕は、紅茶が淹れられるまでの僅かな時間、再び本に目を落とした。
Discolo(配布)より「さよならの後の5題」
ポケットに小銭だけを入れて、俺は中央司令部の門をくぐった。
今日、ついにアイツが軍の一番上の席に着いた。
駅からここへ向かう途中、街の至る所で、祝いの声が上がり、人々の顔に笑みが浮かんでいた。
これがアイツの目指していた未来だと、俺は嬉しくなった。
でも同時に、俺とアイツの繋がりも、これでなくなるのだと、少し寂しく思う。
いくつもの階段を昇り、大きな扉の前に立った俺は、深く息を吸った。
そして右手を上げ、ゆっくりとその扉に手を伸ばす。
コンコン。
思っていた以上にその音は大きく聞こえた。
「入りたまえ」
久々に聞こえた声に、涙が出そうになった。
俺はいつもの不敵な笑みを浮かべると、その扉を勢い良く開いた。
「よう、大佐!」
「!?」
唖然としたアイツの顔に、俺は吹き出した。
「もう、大佐ではないよ」
くくくと笑う俺に、落ち着きを取り戻したアイツはいつものポーズでそう言う。
「約束……守りにきた」
「鋼の?」
小銭を握り締めた手を、ぐっと前に突き出す。
「もう鋼じゃねーよ」
「…そうだったな」
苦笑し合う俺たち。
この関係も終わらせなければならない。
瞑目した俺は、ゆっくりと足をアイツに向けて進める。
「おめでとう大佐」
「ありがとう」
俺の言葉に、アイツは少し照れくさそうに笑った。
「じゃあな」
元気で。そう想いを込めて踵を返した俺は、そのまま部屋から出る。
否、出ようとした。
「エドワード」
背中から包み込まれるように抱きしめてきたアイツが、俺の名を呼ぶ。
「放せよ」
「嫌だ」
「なぁ、マジで放してくれよ」
これ以上は本気でマズイと、懇願すれば、不機嫌そうなアイツの顔が覗き込んできた。
「嫌だと言っただろう。そもそも君は、私が大総統になったあとも色々借りにくると言っていたじゃないか。それなのに、今君は、このまま私を捨てて行こうとしている」
覚えてたのか……と、俺は唖然とした。
あんな俺が一方的に言い放った言葉を覚えていたアイツに。
「いや、あん時はそう思ったけど、もうアンタ大丈夫だと思うし」
「全然大丈夫なんかじゃない!」
「たいさ」
「鋼の、私が嫌いか?私が隣りに居ると、私の想いは迷惑か?」
そんなわけない。
頬に手を添えられ、懇願するようなアイツの言葉に、俺は何も言えなかった。
「鋼の。否、エドワード!」
「な、なに?」
「このまま、私の傍に居てくれないか?もう、君無しでは生きていけそうにない」
苦しい程に強く抱きしめられた俺は、もう逃げられない事を悟った。
何か長くなちゃったけど間に合った!!
ついったーで今年のロイエド記念日に捧げました♪
#re520 (*`_>´)♡(・∀・*)∞< #RE520祭
こんばんはー、6月もあと一週間ですね。
今日の更新はロイエド記念日に捧げたお話です♪
#re520 (*`_>´)♡(・∀・*)∞< #RE520祭
もうお前ら結婚しちゃえよv
原稿ですが、前の日記からあんまり進んでなかったりします。
月末は色々忙しくて……いや、頑張りますけど!
なんか、オンリー限定本を出すって言ってらっしゃるサイト様が結構あってですね、朽葉もやってみたいなーとか思う訳ですよ。
1から書くのは難しいなーと思っていた所に天からの声がw
サイトのを再録しちゃえば良いじゃないと。
なるほど!
ってことで、多分オンリー限定本が出ますw
つーはんは無し。もしくは、1日限定で受付とか。
そんな感じの特別な御本♪
内容は、拍手で連載してる5歳児麻衣&ナルにしようかと思ってます☆
うふふふふ、楽しみー^^
拍手ありがとうございました。
次の更新はGHです多分きっとおそらく。
恋したくなるお題(配布)より「もうすぐ別れを告げる恋」
ポットの中でゆっくりと舞う茶葉。
じわりと滲み出る紅い色が、まるで自分の恋心のようだと思う。
あたしが、本当にナルを好きになって……否、好きだと認めて半年が経った。
ゆっくりと心に浸透したその想いは、今も消える事なくあたしの心に留まり続けている。
ナルへの想いが、ここまで育った事は、誰にも言ってはいない。
言える訳がない。
初めて好きになったのは、笑顔の素敵な人だった。
2番目に好きになったのが、その人の弟。
しかも一卵性の双子で同じ顔。
身代わりなんかじゃないよって言った所で信じてもらえる訳がない。
そんな冗談みたいな話、あたしがされたって信じられない。
だから、ただ静かに、時が過ぎるのを待っている。
穏やかに緩やかに。
今の生活が揺らぐ事のないように。
さらさらと零れ落ちていく時を計る砂に、この想いも一緒に連れて行ってくれないかと、馬鹿な事を考える。
終わりの無い出逢いなどない。
いずれ、ナルはイギリスへ帰り、あたしは他の会社に就職して、道は分かれる。
特別な今を、あたしは失いたくない。
だから内緒。
ふわり、ゆらり、舞い踊る茶葉の様に、やがて静まるその日まで。
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