*藤袴 -thoroughwort-*
☆次回イベント予定☆ ★2017.8.20.SCC関西23 ふじおりさくら(ゴーストハント)★
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Discolo(配布)より「さよならの後の5題」
「愛してるよ」
そう言い残し、あなたはゆっくりと瞳を閉じた
もうあれから5年
今でもその時の事は鮮明に覚えている
「……コホッ」
「総司さん?」
「ん?おはよう千鶴、今朝のおかずは何かな?」
「……今朝は総司さんのお好きな卵焼きです」
「へぇ、良く手に入ったね」
「昨日町に降りた時に鶏を飼っていらっしゃる方から頂いたんです。先日の薬の御礼にと」
「ああ、ぎっくり腰だったっけ?もう直ったの?」
「まだ少し痛みはある様ですが、大分楽になったと」
「そう……良かったね」
「はい」
穏やかに笑い合える幸せに、私はこの時上手く話題を逸らされた事に気付けなかった
次に私が気付いた時、その時は既に過去に止まったはずの病魔が、再び総司さんの命を削っていたのでした
その日は冬にしては穏やかな気候で、私と総司さんは庭の畑で野菜の収穫をしていました
大根と白菜と葱が取れたので、夕食は鍋にしようかと話していた時、総司さんは急に座り込んだかと思うと激しく咳き込み出した
「……ゴホッ…………ゴホッ」
「総司さん!?………ま、待ってて下さい!今お薬を……」
「いい…よ………ち…づる」
「総司さんっ!!」
駆け寄った私の目の前で苦しそうに咳き込み続ける総司さん
その姿に気が動転してしまった私
総司さんは、そんな私の手を掴む事で引き寄せる
「僕は……大丈夫だから」
「で、でも」
「大丈夫………まだ死なないよ」
その時自分がどんな表情をしていたのか分からないけれど
総司さんが私の顔を見て苦笑してしまったので、笑っていなかった事は確かだと思う
それから総司さんと病魔の戦いが再び始まった
屯所に居た頃とは違い、総司さんが自棄になって無理をする事は無かった
けれど、変若水によって縮められた命には、病魔の進行を留める力は残されてはいなかった
「千鶴、いつもありがとう」
「大丈夫だよ」
「そうだ、春になったら新しい着物を買おうか」
傍に居る事しか出来ない私に、笑顔で言葉をくれる総司さん
辛い顔など一切見せずに私の心配ばかりしてくれる人に
私は何もできなくて、苦しかった
その手を取って……その胸に縋り付いて、行かないで下さいと泣いてしまいたかった
置いて行かないで
そんな私の心をきっと分かっていたのだろう
泣きそうになる私に総司さんはいつも同じ言葉を紡ぐ
「笑って、千鶴」
…………はい
それが総司さんの望みなら、私は泣きません絶対に
誰も居ない里の中、私はあなたの言葉を胸に今日も生きています
願わくば、来世であなたに再び巡り逢えますように……
こんばんはー^^
めっきり寒くなりましたね...北海道では30cmの積雪とか.....
大丈夫でしょうか?
それとも北海道の皆様にとってはなんて事ない量なのでしょうか?
平地住まいな朽葉には、積雪10cm以上は未知の世界です
3日に素敵サイト様へのリンクを追加いたしました
カテゴリーのリンクからどうぞ♪
本当は薄桜鬼サイト様も追加したかったんですが
実は未だ開拓出来ていないという....
先日の日記でGH話を更新とかほざいてたはずなんですが
何故かできあがったのが薄桜鬼というね(目逸らし)
いや書いてるんですよ!ナル麻衣の短編!!
しかし進まない....まだナル1行も出てないしね!!
狼少年にならないように頑張りたいところ....
しんっと静まり返った朝。
いや、朝というにはまだ早すぎるかもしれない刻(とき)。
鳥のさえずりさえも聞こえない静かな時間が麻衣は好きだった。
太陽の光が降り注ぐ前の深い藍色の空。
魂が吸い込まれそうになる。
その静寂を脅かさない様、静かに息を吐けば、キンと冷えた空気の中に白い残像が浮かんでは消える。
やがて、東の空に一筋の光が産まれ、世界を優しく照らし出す。
チュンチュンと雀の鳴き声が聞こえたと思えば、遠くで車のエンジン音が聞こえる。
朝の陽の光と共に、世界が動き出した音が響く。
「きれい」
はーっと両手に息を吹きかけながら、ゆっくりと昇る朝陽を見る。
どれくらいそうして居ただろう?
指先が完全に冷えきっているから結構長かったのかもしれないが、背後から呆れを含んだ声が掛けられた。
「何をしている」
「あ、ナル。おはよう」
麻衣の答えが気に入らなかったらしいナルは眉を顰める。
「風邪を引きたいのかお前は」
「あたし丈夫だし」
にっこり微笑む麻衣に、諦めたのかナルは部屋の中に戻った。
そんなナルを追い掛けるでもなく、麻衣は再び朝陽に顔を向ける。
朝の音に耳を傾け、目を閉じていた麻衣の前にふわふわと湯気の上がる紅茶のカップが差出される。
「ナル?」
キョトンとした表情の麻衣に、ずいっとカップを差出す手。
その有無を言わせない行動と眉間の深い皺に、麻衣は笑った。
「ありがとう」とカップを受け取った麻衣の背後に立ったナルは優雅にカップを傾ける。
不器用だけど優しいこんな行動が見られるから、この癖は中々抜けそうにないと言ったらナルの眉間の皺はもっと深くなるのだろう。
その時の表情と溜め息を想像して、麻衣は再び笑う。
果てしない道のりだとは判っていた
でも
本当に元に戻れるのだろうかと考えてしまう事がある
アル...アルフォンス
あぁ、こんなにも俺は弱かっただろうか?
ちくしょうアンタの所為だ
アンタがそうやって俺を甘やかすから
帰る場所なんていらない
俺はアンタが思うほど強くはない
前を見据えて毅然と立つ様は眩しいけれど
走ってばかりでは疲れてしまうよ
たまには甘えなさい
私の腕の中にいる時くらい目的を忘れたって良いじゃないか
少しだけ休んでまた歩き出せば良い
君たちの目指すものはそう簡単には手に入らない
立てなくなりそう?
君はそんなに弱くないだろう?
君は自分を過小評価しすぎている
他の誰が何と言おうとも私は知っているよ
誰よりも君が頑張っている事を
やっぱアンタ俺に甘いよ
でも
アンタが笑って出迎えてくれて
アンタが笑って送出してくれる
それって贅沢だよな
アンタに迷惑ばっか掛けてるけど
俺、頑張るよ
今度逢う時はきっと笑ってアンタの前に
これを君に送ろう
店にあった中で最も美しくて可愛い薔薇を君に
沢山の花弁が可憐に咲き誇る
誰にも浸食されず野に咲く可憐な花
凛とした美しさも
毅然とした気高さも
茎に生やされた棘も
どれも全てが君のようだ
嵐にも負けぬ強さも
雨に濡れて咲く儚なさも
人々を魅了するその陽の光のような輝きも
君にはまったく叶うハズはないけれど
でも君を見ているようだ
私がそんな事を考えていると知れたら君は怒るんだろうな
それもまた可愛いからついからかいたくなる
愛しき君
今はどこに居るんだい?
たまには私の事を思い出してくれないとピンクの薔薇の花束を送りつけるぞ?
きっと君は怒って電話してくるだろうから
その時に遠慮なく捕まえさせてもらおう
まったく薄情な恋人を持つと苦労させられる
しかしそれさえも愛おしいだなんて私も毒されたものだ
匂い立つ香りは人を惑わし
茎や葉に生えた棘は人を傷付け
麗しく鮮やかな花弁で人を魅了する
本当にどこをとっても君のようで愛らしい
愛しき君へ
果てしなき我が愛を麗しき花に篭めて
願わくは君の心にこの想いが届く事を
君に幸あれ
人は何かの犠牲なしには何も得られない
今さらだと思う
錬金術師たる自分には <あたりまえ> のこと
なのに
それでもと思ってしまうのは俺が愚かな証拠だろう
俺の目的はアルの身体を取り戻す事
それ以外は徹底的に排除して来た
どんな事も....どんな人も....
俺はいつからこんなに弱くなった?
大切なのはアルフォンスだけ
俺が絶対にお前の身体を取り戻してやる
例えそれが神様ってヤツに叛く行為だったとしても
何を対価にもっていかれよとも
俺の腕でも心臓でもくれてやるつもりだった
心理ってヤツはどこまでも見通してやがる
俺が一番欲しいモノの対価は
俺が一番手放したくないものだとさ
はは!
ざまねぇよな
俺はアルフォンスを取り戻す
大佐..........
あんたの記憶から俺は消えるらしい
ロイ.....ごめんな
俺もうあんたの元には戻れねぇや
ありがとう......
さよなら
「あと10分だね」
テレビを見ていた麻衣がポツリと呟く
今度は何だ一体?
そんな思いを込めて見やれば麻衣は、ぼーっと時計を見ていた
時刻は23時50分...........................あぁ、そう言えばもう直ぐ年が変わるな
ただそれだけの事だろうにとは思っても言葉には出さない
出せば色々面倒な事になるのは目に見えている
「今年も楽しかったねぇ」
「お前は騒がしかったな」
「誰かさんと比べたら大半の人は騒がしいですよーだ」
べーっと舌を出して僕を睨み付ける麻衣のデコを軽く弾けば「あぅ!」と大げさに叫んで額を抑える
かと思えばわざわざ僕の隣りまでやって来て肩に寄り掛かってくる
まったく忙しない奴だ
「えへへ」
「とうとう頭がおかしくなったか?」
「失礼な!!!」
本当に騒がしい
「良いじゃん..........たまには、ね?」
ふわりと浮かんだ麻衣の笑顔に勝手に身体が動いた
「ど、どうしたの?」
上擦った声が上がるがあえて無視をする
一体どうしたのか僕の方が聞きたいくらいなんだ
額へ、頬へ、そして瞼へ.................順に軽いキスを贈る
いつだったか片割れが言っていたな
額へのキスは友情のキス
頬へのキスは親愛のキス
瞼へのキスは憧憬のキス
唇へのキスは愛情のキス
手の甲へのキスは尊敬のキス
掌へのキスは懇願のキス
そして手首へのキスは欲望のキス
バカバカしい
そう切って捨てたはずの感情
なのに.................いつだってそうだ
僕の無いに等しい感情を動かすのはお前しか居ない
お前だけが僕を危うくする
新年を迎える前のほのぼのナル麻衣です。
ナルが偽物っぽいですが、どうかお気に為さらず(笑)
来年も皆様にとって良い年でありますように☆
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