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*藤袴 -thoroughwort-*

☆次回イベント予定☆                                                ★2017.8.20.SCC関西23 ふじおりさくら(ゴーストハント)★                  

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「皆ベタ誉めですね」
「...まぁ、そんな事は置いといて」
お嬢さんにだけ聞こえる声で囁いたが、お嬢さんは “そんな事より” なんて言っている。
「えーっと、ちょっと良い?」
「何だい、クルー?」
「今回のフォルトレーヌ親子の被害について皆の話しを王都警備隊に話して欲しいんだけど」
「あぁ、そりゃもちろん協力するさ」
「じゃぁお願いねー、私テティスさんの様子見てくる!」
「クルー、家の場所は判るか? 俺で良かったら案内するけど?」
「本当!? ありがと、マルクスさん。ダカスコス! あとよろしく〜♪」
「はっ! 拝命致します」
ダカスコスと呼ばれた軍人以下、ピシっと敬礼した全警備隊員に見送られながら、ヒラヒラと手を振り笑顔で去って行くクルー。
その様子を見送っていた街の人、数人が首を傾けた。
「ねぇ、軍人さん。全員がクルーに敬礼するって事は、あんたよりクルーの方が偉いのかい?」
「へっ!?」
聞かれた軍人=ダカスコスはマヌケな声を出す。
一方、他の街の人もそう言えば...と、その問いの答を待っている。
「で、どうなんだい?」
「いや〜その....何と言いますか、御庭部隊の方ですし.......一応」
「上級士官様だったり?」
「い、否、仕官職では無い気が...」
「何だい? はっきりしないねー」
しどろもどろに答えるダカスコスに街の人たちも焦れてきたようだ。
「えーっとですね、御庭部隊に関しましては我々も良く知らないのです」
「そうなの? つまんなーい」
「じゃぁ、誰が所属されているのかしら?」
「それもですねぇ、部隊とは言われましても個人行動が原則なのでどなたがとは...特別御庭部隊、通称=お庭番は極秘部隊で、隊員どうしでも誰がいるのか判らなくて、すべての隊員の顔と名前をご存知なのは魔王陛下、唯お一人だと」
「噂とかはないの?」
「一説には、ウェラー卿やフォンヴォルテール卿はお持ちではないか? と言われてますが真意はいかがなモノかと...」
「あら? フォンビーレフェルト卿のお名前は?」
「残念ながら挙がっておりません」
「何か理由があるの?」
「恐らく、どなたに御与えになるのか? と聞いたある貴族への陛下のお言葉が原因かと....」
「ユーリ陛下の? ........何と仰ったの?」
興味津々な街の人の視線を一身に浴びながらダタスコスは答える。
「陛下がその貴族に言われたのは...」


<眞魔国の “すべての国民” の事を思いやれる者に>


「その者にだけ、陛下の御心をお預けになると...“十貴族だから” そんな理由で徽章は渡さない。とハッキリ断言なさいました」
「でも、フォンビーレフェルト卿は陛下の為に...」
「もちろん閣下は、“陛下の為ならば” と忠誠をお誓いですし、陛下からの御信頼も高いです。しかし閣下に徽章が下賜されたとの噂は在りません。実は私も気になって高貴な方々にお尋ねしてみたのですが、“忠誠心” と陛下の言われる “民を思いやれる心” とは、まったく違うのだと言われました」
ダカスコスの説明に “へぇーーーー” っと一同の口から声が漏れる。 
「お庭番って地位は高いの?」
「いいえ。御庭部隊に所属しているからといって与えられる地位はありません。しかし先程のように貴族であろうと拘束し罪を問う権限はお持ちですので実質、眞魔国の監査官と言った所でしょうか?それに陛下御自身がお選びになった方した所属できませんので、全兵士の憧れでしょう」
「陛下は十貴族だからと言って渡さないとは仰ったとは言え、 周りにいらっしゃるのは結局、高貴な方々じゃないか? 平民からなんてのは無いだろう?」
「いいえ、一般兵でお名前が挙がった人もいらっしゃいますよ。確か、グリエ殿とソルサー殿は持っているのでは!? と噂がありますし...」
「そうなのかい!?」
そいつは驚いたねぇ。と目を丸くしたのは八百屋の女将。周囲にもざわめきが広がっている。
「あれ? でもそれじゃぁクルーは....」
ふと思い浮かんだ疑問に一斉にダカスコスを見る。
「えぇっと、クルーソー殿は正式にはフェイレン卿とお呼びするべきでして...」
ダカスコスの言葉に一瞬、全員が固まり一斉に悲鳴が上がった。

「「「「「どぉえぇぇぇぇー!!!!?」」」」」

「ク、クルーって...貴族、なの?」
「あれ? ご存知ありませんでした?」
ぶんぶんと揃って顔を横に振る街の人たち。
「はぁぁー。貴族なんて、どーしょうもない奴ばっかりだと思ってたけど」
「そうじゃ無いのも居るんだねぇ....」




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