*藤袴 -thoroughwort-*
☆次回イベント予定☆ ★2017.8.20.SCC関西23 ふじおりさくら(ゴーストハント)★
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「城内の男共は、わたくしがキッチリと誤摩化すなり何なり致します故どうぞ、お気になさらずゆっくりと楽しんで来て下さい。あぁ! わたくしとした事が、これを忘れる所でした。どうぞお持ち下さい。そして是非とも感想をお聞かせください!!」
そう言って渡されたのは2つの腕輪。アニシナの瞳のような綺麗な青い腕輪だった。
「では、お気を付けて。グレタ。しっかりと市井を学んでくるのですよ」
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愛 を 込 め て あ な た に
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赤い悪魔の力強い言葉に押され、秘密の魔道通路 “あなたに内緒で行きたいの〜君” を使って、こーっそり血盟城を抜け出した2人。
向かうは勿論、夜の城下だ。
町に向かう途中、ふと歩みを止めたグレタがユーリに訊ねる。
「ねぇ、ユーリ。グレタの名前決まった?」
「もちろん! 色々悩んだけど、ちゃーんと決めたよ。気に入ってくれるかな?」
「何? 聞かせて!!」
「 “イリー” 。“フェイレン・イリージア” でどうかな?」
「 “イリー” ?」
そう呟いた後、笑みを浮かべるグレタ。それを見たユーリもほっとした様に笑う。
そして膝を折り、グレタと目線を逢わせる。
「ちゃんと意味も込めてあるからね」
「どんな?」
「グレタにはお母さんが2人居るでしょう?その元気いっぱいの身体とグレタという名前はイズラさんから贈られた大切なもの」
“私も大好きだよ” と囁きグレタを抱きしめる。
髪を撫で、トントンと背中をあやす様に叩き、続ける。
「でも、イズラさんはもう、グレタを抱きしめてあげる事ができないでしょう?代わりと言ってはアレだけど、私は今、こうやってグレタを抱きしめる事ができる。けど、私も中々傍に居てあげられない。だから今回のこの名前が、遠くに居てもグレタの傍に私たちが居る事を感じられるようなそんな名前になってくれたら良いなと思って付けたの」
「.....傍に?」
「そう。産みの母、イズラさんと私、ユーリの名前を併せて “イリー” 私たち2人の大切な娘だという意味を込めて」
ぎゅーっと、強く。
強くユーリに抱き着いたグレタは瞳に涙を溜めながらも幸せそうに笑った。
「ありがとうユーリ。大事にするね」
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