*藤袴 -thoroughwort-*
☆次回イベント予定☆ ★2017.8.20.SCC関西23 ふじおりさくら(ゴーストハント)★
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
Discolo(配布)より「さよならの後の5題」
ポケットに小銭だけを入れて、俺は中央司令部の門をくぐった。
今日、ついにアイツが軍の一番上の席に着いた。
駅からここへ向かう途中、街の至る所で、祝いの声が上がり、人々の顔に笑みが浮かんでいた。
これがアイツの目指していた未来だと、俺は嬉しくなった。
でも同時に、俺とアイツの繋がりも、これでなくなるのだと、少し寂しく思う。
いくつもの階段を昇り、大きな扉の前に立った俺は、深く息を吸った。
そして右手を上げ、ゆっくりとその扉に手を伸ばす。
コンコン。
思っていた以上にその音は大きく聞こえた。
「入りたまえ」
久々に聞こえた声に、涙が出そうになった。
俺はいつもの不敵な笑みを浮かべると、その扉を勢い良く開いた。
「よう、大佐!」
「!?」
唖然としたアイツの顔に、俺は吹き出した。
「もう、大佐ではないよ」
くくくと笑う俺に、落ち着きを取り戻したアイツはいつものポーズでそう言う。
「約束……守りにきた」
「鋼の?」
小銭を握り締めた手を、ぐっと前に突き出す。
「もう鋼じゃねーよ」
「…そうだったな」
苦笑し合う俺たち。
この関係も終わらせなければならない。
瞑目した俺は、ゆっくりと足をアイツに向けて進める。
「おめでとう大佐」
「ありがとう」
俺の言葉に、アイツは少し照れくさそうに笑った。
「じゃあな」
元気で。そう想いを込めて踵を返した俺は、そのまま部屋から出る。
否、出ようとした。
「エドワード」
背中から包み込まれるように抱きしめてきたアイツが、俺の名を呼ぶ。
「放せよ」
「嫌だ」
「なぁ、マジで放してくれよ」
これ以上は本気でマズイと、懇願すれば、不機嫌そうなアイツの顔が覗き込んできた。
「嫌だと言っただろう。そもそも君は、私が大総統になったあとも色々借りにくると言っていたじゃないか。それなのに、今君は、このまま私を捨てて行こうとしている」
覚えてたのか……と、俺は唖然とした。
あんな俺が一方的に言い放った言葉を覚えていたアイツに。
「いや、あん時はそう思ったけど、もうアンタ大丈夫だと思うし」
「全然大丈夫なんかじゃない!」
「たいさ」
「鋼の、私が嫌いか?私が隣りに居ると、私の想いは迷惑か?」
そんなわけない。
頬に手を添えられ、懇願するようなアイツの言葉に、俺は何も言えなかった。
「鋼の。否、エドワード!」
「な、なに?」
「このまま、私の傍に居てくれないか?もう、君無しでは生きていけそうにない」
苦しい程に強く抱きしめられた俺は、もう逃げられない事を悟った。
何か長くなちゃったけど間に合った!!
ついったーで今年のロイエド記念日に捧げました♪
#re520 (*`_>´)♡(・∀・*)∞< #RE520祭
PR
カウンター
nextキリ番 300000
カレンダー
02 | 2025/03 | 04 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | ||||||
2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 |
9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 |
16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 |
23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 |
30 | 31 |
最新記事
(01/13)
(08/20)
(08/19)
(12/10)
(08/18)
(05/03)
(01/07)
(08/21)
(08/16)
(08/10)
(06/17)
(05/24)
(05/11)
(05/05)
(04/26)
(04/13)
(01/11)
(12/15)
(11/09)
(11/09)