*藤袴 -thoroughwort-*
☆次回イベント予定☆ ★2017.8.20.SCC関西23 ふじおりさくら(ゴーストハント)★
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「なー、リンさんや?」
「何でしょうか、滝川さん?」
「あの2人は付き合ってるんじゃなかったか?」
「.......そのハズ、ですが」
どこか呆れたような声で訊ねるのは滝川。
それに答えるリンの声も些か固い。
それもそのハズ、先ほどから聞こえて来る言葉の応酬の数々。
大声で叫んで怒っているのは笑顔の可愛い事務所の看板娘である谷山麻衣。対するは静かな声ながらも言っている内容は子供よりも子供っぽい自他共に認める天才博士様。
彼らが何を言い合っているか?
それはもう犬でも喰わないアレな会話な数々....本人たちに自覚の無い辺りが更に質の悪い事この上無い。
「だから!! いい加減に本読むのやめなさーーーいっ!!」
「静かにして頂けませんか?」
「叫ばせてるのは誰だーーーっ!!」
「他人に構ってらっしゃる谷山さんはお仕事お済みなんでしょうね?」
子供だ....大きな子供が居る。
まったく同じ事を思った2人は頬を引き攣らせ目を合わせると大きく溜め息を吐く。
あれでは麻衣がナルの母親のようだ。
「なぁ...いつも、あぁなのか?」
「聞かないで下さい滝川さん」
目を逸らすリンに滝川は問いの答を知った。
不憫よのぉ、娘や......滝川が麻衣を見つめる視線に同情の色が濃く浮かぶ。
「麻衣、お茶」
「休憩されない方には必要ないんじゃーありません?」
にっこりと小首を傾げながら浮かべられた麻衣の笑顔は非常に可愛い...
可愛いがそれを見た者の背筋にゾクゾクしたものが走る。
あのナルも咄嗟に言葉を返せないでいる。
「休憩、する?」
わざと区切って強調された麻衣の言葉に、大きな溜め息と共にナルは手元の本を閉じた。
「麻衣、お茶」
「はーい♪」
パタパタと機嫌良く給湯室へ向かう麻衣。
相変わらずな2人の様子に大きな溜め息と共に呆れたようにリンは呟く。
「はぁ...ナルも初めから素直に休憩すれば良いものを」
「まったくだな。どーせ麻衣にゃ〜勝てんのになぁ」
「本当に」
「そうだリン、この前良い感じの店見っけたんだけど、飲みに行かねーか?」
「辛気くせー気分取っ払おうぜ」と、いつもの飲み会兼保護者会の誘いを掛け、リンの肩を叩いた滝川。
数回、瞳を瞬いたリンは「そうですね」と同様の苦笑を零した。
そんな彼らの視線の先には、温かく穏やかな空間が広がっていた。
<おまけ>
仕事も終わり夜の銀座へと繰り出した2人。
落着いたバーのカウンターに陣取り既にかなりの酒を消費している。
「しっかし、あいつ等が俺たちの息子と娘だとするなら父親は俺?いや、リンか?」
ポツリと呟かれた言葉にグラスを傾けていたリンは盛大に咽せる。
「でも俺、麻衣産めねーしなぁ」と呟いている滝川にリンは恨めしい視線を送った。
end
月羽さん、遅くなってゴメンなさーい><
ナル麻衣?な代物になりましたがどうかお納め下さいませ。
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