*藤袴 -thoroughwort-*
☆次回イベント予定☆ ★2017.8.20.SCC関西23 ふじおりさくら(ゴーストハント)★
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「なぜ僕がこんな所で風呂に入らなければならないんだ」
「まーまー、裸の付き合いってヤツしよーぜ、ナル」
「滝川さんお一人でどうぞ」
笑顔の滝川を思いっきり睨み付けてナルは本を手に踵を返した。
「あらら、振られちゃいましたねー、滝川さん」
「まざ、ヤツが入るとは思ってなかったけどさー」
「ここまで来ただけでも大進歩じゃない?」
「そーだねぇ。あ、ちょっとナルんとこ行って来んねー」
安原の言葉に苦笑を返す滝川と、ちょっと関心したような綾子の言葉に同意を示した麻衣は何かに思い至ったらしく、ナルの後を追った。
「先行っとくぞー。おい、リンさんどこ行く気だ?」
娘を笑顔で見送った滝川は、無言でこっそり逃げようとしたリンを捕えた。
忘れてて欲しかった。
リンは心の中で実に切実にそう思った。
「僕、銭湯っちゅーんは初めてで、どないしたらええもんか?」
「ジョン、漢字は読めるか?」
「簡単なもんでしたら」
「正面の、のれんの文字は?」
「おんな....う〜ん、何でっしゃろか?」
「あれは女湯って読むんだ。俺たちはその横の男湯なぁ〜」
「はいデス」
「アタシたちは麻衣が戻ったら入るわ」
「待ち合わせは1時間後で良いか?」
「ここお風呂の種類多いらしいのよ」
「へー、じゃぁ時間足りないな。1時間半にするか?」
「えぇ、そうしましょう」
「まず入って直ぐの番台で入浴料を払う。今日はシャンプーとか石鹸、あとタオルとかも持って来てないから
それも買うの忘れんなよー」
「はいデス」
滝川の説明にジョンはメモを取らんばかりに真剣に頷く。
「ここが脱衣所、あっちのガラス戸の向こうが浴室な。脱いだ服はこの鍵付きのロッカーに放り込む。鍵はゴムが付いてるからこれを腕にかけとくんだ。って事で、風呂入っぞー! あ、ちゃんと掛け湯してから入れよ!!」
そう言うと滝川は一気に服を脱ぎ捨て浴室へと入って行った。
どうやら無類の銭湯好きらしい。
チャポンと雫の落ちる音がする。
ここは女湯。
身体を洗い終わった女性陣、3人が湯船に浸かっていた。
「あー、気持ちいいーー」
「あんたちょっとオヤジ臭いわよ」
「良いじゃん、別にー」
「でも大きいお風呂は気持ちが良いですわ」
「まぁね」
「....綾子って良いスタイルしてるよねー」
「確かに、あんなに好き勝手食べてらっしゃるのに」
「見えないとこでの努力の賜物よ。あんたたちも若いからって手入れ怠るんじゃないわよ」
「手入れって言ったって....」
「胸のマッサージ教えてあげましょうか? 合えば1サイズアップするわよ」
「「ホント(ですの)!?」」
「あら、2人とも気にしてるの?」
「う...そりゃぁ、一応」
「な、無いよりは、とは思いますわ」
視線をずらし、頬を染めながらぼそぼそと言葉を返す妹分2人は実に可愛い。
「ふーん。でも、ナルって胸の大きさなんて気にするの?」
「げふげふっ!!い、いきなり何を言うかーーっ!!!」
「ちょっと、叫ばないでよ恥ずかしい」
「誰の所為だ!誰のー!!」
「ごめんごめん。でも、あーゆー仕事馬鹿ほどムッツリだったりするんだから」
「む、むっつり.......アーヤーコー!!ついでに笑うな真砂子ーーっ!!!」
「ご、ごめんあそばせ。だ、だって、ナルがむっつり.....ふふ」
バシャバシャと激しく水音をたてて抗議する麻衣の顔は赤い。
真砂子は肩を振るわせて笑っている。そして綾子は意地悪そうに唇の端を持ち上げて笑う。
「でも、お姉ーさんは気になるわけよー。んで、どうなの麻衣?」
「...っ...し、知らない!!」
「知らないって言ったって、エッチはするんでしょ? だったら触るでしょ胸」
「松崎さん、不躾ですわよ」
「さ、触....////」
「小さいな、とか言われた事あるの?」
「そ、それは無いけど....」
「へー、ちょっと見せてごらんなさいよ」
「へ?き、ぎゃぁっ!ど、どこ触ってんの!!」
「あら? 結構あるじゃない。C...腰が華奢だから D かもしれないわね」
「麻衣、ちょっと羨ましいですわ」
「そういう真砂子は?」
「え? ち、ちょっと松崎さん!!きゃっ!!」
「ふふん。B ってとこかしらねー」
「い、いきなり何をなさるんですの!!」
「........あいつらには、恥じらいってもんが無いのか」
「き、聞こえてはるとは思ってはらへんのやと.../////」
「いやー、大胆ですねぇ。女同士の秘密の会話ってやつは」
「........」
引き攣った顔で呟く滝川に、ジョンは頬を赤く染めつつフォローする。
安原は、あはははーと笑いつつも脳内にしっかりとメモを取っている事だろう。
賢明にもリンは沈黙を守り通す....関わりたくないだけかもしれないが(笑)
「っつーか、今さー俺、ナルが入ってなくて良かったと心の底から思ったぜ」
「「「..........」」」
end
<おまけ>
「ナルはどこに居るの?」
「あっちの休憩室に.......」
ウィーン ガコッ ウィーン ガコッ ウィーン ガコッ ウィーン ガコッ
規則正しい機械音
お爺ちゃん、お婆ちゃんに混じって麗しい一人の青年がマッサージチェアーに座っている。
end
美桜子さん遅くなりましたー。
「もしも悪霊メンバーが銭湯に来たら」という事で全員出してみましたが
会話ばっかりになっちゃって何か微妙な話に....すみません。
おまけ、その後としては「麻衣、銭湯に行くのか? ......
送ってやろう」とか言って、いそいそと車のキーを準備するナルが居たとか(爆笑)
そして美桜子さんがこのお話に素敵なイラストを付けて下さいました♪
<マッサージナル>
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