*藤袴 -thoroughwort-*
☆次回イベント予定☆ ★2017.8.20.SCC関西23 ふじおりさくら(ゴーストハント)★
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「ナルー、なんかおハナシしてー」
麻衣のそんな言葉からこれは始まった。
「麻衣、もう寝る時間だぞ」
「ぅーん、もうちょっとー」
「ダメだ」
「ナルもいっしょ〜?」
「...僕はまだ仕事がある」
「.......」
無言の圧力というのは厄介だ。何だったか、ニホンのコトワザってやつにこんな言い回しがあったな。
目は口ほどにモノを言う.................はぁ。
「寝るまでだ」
「わーいv」
ようやく寝室に向かった麻衣はベッドに寝転んだ。
シーツを掛けてやり、僕も隣りに寝転ぶ。それで麻衣は安心するらしい。
「あしたは、ハレるかなぁ?」
「さぁ?」
「ぼーさんたち、くる?」
「さぁ?」
「リンさんのレイメンたべたいなー♪」
「それはリンに言え」
「で、アヤコのゼリーたべるの」
「あぁ」
「ナルのコウチャものみたい」
「気が向いたらな」
「ジョンに、だっこしてもらってー、しゅうくんと、ぼーさんのヒメゴトをアバくかいをひらいてー、マサコのひざにのるの〜」
「.............」
麻衣に対し適当に相づちを打っていたナルだが、聞き慣れない単語に脳が拒絶を起こした。
「.....しゅ、う?」
「しゅうクンだよー。メガネでニコニコなのー」
「..........もしかして、安原さんの事か?」
麻衣、僕はたっぷり10秒は脳が停止した気がするぞ。
「あのねー、ホントはオシャムくんなんだけど、よびにくいって言ったら、じゃぁ “しゅう” でどうです? って」
ニコニコニコニコ
「.............」
まぁ、本人が良いと言ってのなだから、僕は聞かなかった事にしよう。
「そうか」
「うん。でもねー、マイはマサコのおひざより、ご本よんでるナルのおひざのほうがスキなのー」
「僕は忙しい」
「しってるー。だからマサコのおひざにのるのー」
「.......」
これは賢明な判断だと誉めるべきなんだろうか?
「かわりに、コウチャのんでるナルに、だっこしてもらうのー」
にぱっ
何がそんなに楽しいんだ? そう思いたくなるくらいの笑みを僕に向ける麻衣。
「それは、喜ぶ事か?」
「うん。だってナルはマイがだきついても、おこんないもん」
「.......?」
「だってナル、さわられるのキライでしょ?」
何て事ないように言われた言葉に僕は驚いた。
<子供....特に女の子って結構敏感なのよ>
以前、言われた言葉が頭に響く。
「松崎さんの言葉が証明されたな」
溜め息と共に視線を戻せば、麻衣は目を擦っている。
ポンポンと背中を叩いてやれば、やがて小さな寝息が聞こえた。
end
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