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*藤袴 -thoroughwort-*

☆次回イベント予定☆                                                ★2017.8.20.SCC関西23 ふじおりさくら(ゴーストハント)★                  

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「ところで皆さん、そろそろ仕事した方が良いんじゃないですか? かれこれ、30分ほど手が止まってますよー。博士にバレたら大変ですよー」
越後屋の微笑みをまともに受けた憐れな研究員たち。その言葉の意味を理解した途端、一斉に青褪め業務を開始した。
「...あんた、やっぱ越後屋だわ」
溜め息と共に綾子が呟き、真砂子が瞳で同意している。ジョンの笑顔も少し引き攣っている気がする。
そんな中、“あのー” と声を掛けてきた勇者その2が居た。セシアだ。
おとなしそうに見えたが結構肝が据わっているようだ。 “何ですかー?” と笑顔で対応する少年もアレだが...
「タキガワさんとアヤコさん、真砂子さんはいつから博士の事を、その、愛称で呼んでらっしゃるんでしょうか?我々の認識では、博士を愛称で呼べるのは森チーフ、リンさん、それと双子の兄であるジーン意外は無理でした。昔、チャレンジャーな方がいらっしゃいましたが激しい眼光とブリザードに晒されて以降そんな無謀な人は居ません」
「あー、あれね。あれも慣れれば何てこと無い無い。俺たちがナルを “ナル” と呼んでるのは最初からだ。麻衣が既に “ナル” と呼んでいてな俺たちは麻衣から紹介されたんだ。曰く、“ナルシストのナルちゃん” とな」
「ナルシスト....」
想像したらしい。セシアは勿論、ジェイシーたちの肩も震えている。
ルイスが笑いながら訊いてくる。
「そ、それを、は、博士は、黙認したんですか?」
「さぁ? だた、ナルの目の前で麻衣は言ったがお咎めは無かったなー」
“では、麻衣はいつからなのかしら?” と、訊いてきたセシアに “麻衣に直接訊いてみたらどうだ?” と言ってやると困ったように言われた。
「残念ながら麻衣とはあまり話せていないの」
「そうそう」
「話し掛けようにも博士が独占してるんだ」
「あれはズルイよ!」
口々にセシアに同意する研究員たち。ナル、お前って奴は...
「...そう言えば、所長は谷山さんを何と紹介したんです?」
「私もそれは気になるわ。あの朴念仁が麻衣をどう認識してるのか。で、何て?」
安原の問いに綾子が興味津々に重ねて問う。
しかし問われたセシアは何とも言えない顔をしている。ルイスたちも同じだ。
「紹介、されてないんです」
「「「「「は?」」」」」
全員の声が揃ったのは責められまい。

「麻衣には三日前に初めて逢いました。森チーフがお連れになったのですが、リンさんの腕に抱えられて来た瞬間、研究室内が唖然としました」
そう説明するのはセシア。その瞬間を想い起こしてるのか少々遠い目をしている。
「何でまた...?」
「それが、チーフが急遽出かけなければいけなくなって、博士に麻衣を預けに来たようです。早目に仕事を切り上げるようチーフに言われたので博士は難色を示していましたが博士の抵抗虚しく麻衣の勝利となりました。お陰で私たちは三時のお茶と定時帰宅のお零れに預かりました。その時、日本支部で働いている事と、麻衣と呼んで良い事は話せましたが、以降ずっと博士の部屋に居るか、出て来ても博士が一緒ですので私たちは話すことが出来ないでいます。まぁ、明後日からの調査で少しは仲良くなれると思っていますが...」
そんな話をしているとナルが研究室から出て来た。すかさず越後屋が捕まえる。
「あ、所長。お茶飲みますか?」
「.....お願いします。」
「皆さんもお代わりどうですか?」
「よろしくー、少年」
「頂きます」
「あ、私入れます」
「否々、皆さん休憩中でしょう。僕がやりますよ」
そう言うと少年は全員のカップを持って去って行った。
入れ替わりにソファーに腰掛けたナルに俺は話し掛ける。
「時にナルちゃんよ、今日は麻衣なんで昼からなんだ?」
「.....寝てたから置いて来た。マーティンが午後から大学に行くついでに送ると言っていた」
「麻衣は今一人か?」
「否、ルエラが一緒に料理をするとか何とか言っていた」
「...そーか」
息子が連れて来た娘と一緒に料理.....それって花嫁修業じゃ?と思うのは俺だけか!? 俺だけなのか!?
しかも親父さんが態々送ってくれる。そりゃー麻衣が気に入られない訳は無いだろうけど、それでも複雑だ!!
何て俺が心の中で葛藤している内に、“お待たせしましたー” と少年が戻ってきた。
全員に飲み物が行き渡った所で綾子が言う。
「昼には来るんだったら、お昼一緒に行けるんじゃない?」
「おー、そりゃぁ良い。おい、ナル坊この辺りで美味いランチ食えるのはどこだ?」
「僕が知っているとでも?」
「「「「「........」」」」」
その返答に誰もが納得してしまった。




 

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