*藤袴 -thoroughwort-*
☆次回イベント予定☆ ★2017.8.20.SCC関西23 ふじおりさくら(ゴーストハント)★
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ぱちりと、いつに無くはっきりとした意識で目覚めたのはベッドの上。
窓から見える太陽の位置が朝ではない事を告げている。
今、何時なんだろう。
時計を探すべく起き上がろうと身体に力を入れた途端、あらぬ所に痛みが走った。
「っぅ...」
その痛みのお陰で自分が今ひっじょーにいたたまれない状態である事を理解した。
しかもその原因を作った輩は隣で静かな寝息を立てていたりする。
...ゃろう、何かムカつく。
起きたら一発殴ってやる。俺はそう心に決め、初めて見る大佐の寝顔をしばらく観察する事にした。
窓から吹き込む穏やかな風が僅かに湿った黒い髪を揺らす。
帰ってきたんだ....俺。
そう思った瞬間、目頭が熱くなった。
顔の上半分を両手で覆い心を落ち着ける為、深く呼吸する。
何度目かの深呼吸のあと聞こえたのはどこか憮然とした響きの声。
「君はこんなに近くに居ても私を頼ってはくれないのだね」
ゆっくりと両手を放せば少し拗ねたような男の顔。
「大佐...」
呟いた俺に軽く溜め息を吐いた大佐は少し濡れた目尻に口付けた。
「おはよう、エドワード」
「.....ぉ、おはよう」
目線を外してしまったのは決してワザとじゃ無い。
今度は違う意味で両手に顔を埋める。
「ところで、お腹空いてないかエドワード?」
「あー.....空いた、かも」
「食堂で何か見繕ってこよう、何が良いかね? 君の好きなシチューも有るぞ?
病み上がりだから、もっとあっさりしたスープとかの方が良いかい?」
「....シチュー」
「了承した」
今の短い会話の間に身支度を整えたらしい大佐は、俺の頬に軽くキスをし微笑む。
そしてワンピースを渡すと部屋から出て行った。
第一章「目覚めのとき」
end
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